どうもこんにちは、女性ライダーのまるいです。

21歳で出会った元彼の影響から普通自動二輪免許を取得して早4年。彼との別れを機にバイクから離れ、約2年が経ちました。そんななかで心地よい秋の風と町を走るバイクに魅せられて、新たな相棒の購入を検討している昨今です。

当時の愛車はスズキの「Grasstracker(グラストラッカー)」。スリムで足つきのいいボディがお気に入りで、チョッパースタイルを意識してパーツをカスタムしながら楽しんでいました。

久しぶりのバイク購入ということで、新車を買う前にはいろいろ試してみたいところです。そこで、まずはちょい乗りバイクの王道、スクーターからチェック。早速試乗していきましょう。

ヤマハ「E-Vino」

「Vino(ビーノ)」といえば、オシャレかわいいスクーターの代名詞。初めてのバイクはVinoだったという女性はきっと多いはずです。私の友人でも3人に1人がまたがっていたような気がします。

そして、それをベースに開発された電動スクーターが「E-Vino」だそう。電動スクーターは人生で乗ったことがありません。気になります。早速ヤマハさんからレンタルしてみました。

  • 「E-Vino」

    「E-Vino」

「E-Vino」は、着脱式バッテリーで動くガソリン不要の電動スクーターです。自宅でも充電可能なバッテリーを搭載しており、満充電で30km前後の走行が可能とのこと。また、こちらのバイクは原付1種として登録されているため、クルマの免許で乗ることができます。

私が持っていたイメージ通り、自宅付近でのちょい乗りに適したバイクのような気がします。

そして今回試乗させていただいたモデルは、11月20日に発売されるニューカラー「ビビッドイエローソリッド2(イエロー/ホワイト)」です。2015年8月20日の発売以来、初の登場だというカラーチェンジモデルになります。価格はメーカー希望小売価格で259,600円。

まだまだバイク界では新入り的な印象が強い電動スクーター。乗り心地は気になるものです。

【E-Vino】
価格:259,600円(メーカー希望小売価格)
全長/全幅/全高:1,675mm/660mm/1,005mm
シート高/最低地上高:715mm/95
軸間距離:1,160mm
車両重量(バッテリー装着):68kg
1充電走行距離:29km(30km/h 定地走行テスト値<標準モード>※1)
最小回転半径:1.8m
原動機種類:交流同期電動機
定格出力:0.58kW
最高出力:1.2kW(1.6PS)/3,760r/min
最大トルク:7.8N・m(0.8kgf)/330r/min
バッテリー種類:リチウムイオン電池
バッテリー電圧/容量:50V,10AH(10H)
充電時間:約3時間※2
バッテリー充電電源:定電流・低電圧充電
駆動方式:ギア
懸架方式前・後:テレスコピック・ユニットスイング
制動装置形式 前/後:機械式リーディング・トレーリング(ドラム)
ヘッドランプ:ハロゲンバルブ(12V,35/35W×1)
タイヤサイズ前・後:90/90-10 41J・90/90-10 41J(前後チューブレス)
乗車定員:1名

※1:1充電走行距離(定地)の測定条件/標準モード、乗員55kg、バッテリー新品、気温25℃、乾燥路面、無風
※2:バッテリー新品、バッテリー充電ゼロから満充電した場合。充電時間は充電環境に左右される。最適な環境温度は15℃~25℃

ちゅるりとしたビジュアルがかわいいレトロなデザイン

全体に丸みを帯びたかわいらしいレトロなデザインが特徴的です。サイドランプやメーター部分も円形で、ちゅるりした柔らかなビジュアルは女性向けな印象。11月20日に発売する新カラーは「ビビッドイエローソリッド2(イエロー/ホワイト)」「ホワイトメタリック1(ホワイト)」2色とのことです。

  • ヘッドライトにウィンカーランプもしていてかわいい。ヤマハのロゴも円形なので、収まりがいいように感じます

  • 後ろ姿もひよこみたい。全体的にキュートな印象です

  • バイクの正面、左側には「E-Vino」のロゴマークが。こちらはベースとなっている「Vino」と同じ位置ですね

  • シート下、右側にも同じマークが入っていました。横から見るハザードランプもかわいい……

道路へ出る際に車両を少し持ち上げてみたのですが、女性の私でも簡単に動かせるほどの軽さにびっくり。バッテリー装着時で68kgとのことです。誤ってバイクが倒れてしまったときでも、比較的手軽に起こせそうな点は安心です。

  • ハンドルはこんな感じです

  • 従来はセルスターターがついていた右ハンドル部分には、"Boost"ボタンが付いています

そして「E-Vino」には3つの走行モードがあるのだそうです。

最も低燃費で走れる「通常モード」の他に、スピードが加速するという「パワーモード」。そしてさらにスピードが出せる「ブースト機能」が搭載されています。速度の違い含め、乗り心地を体験していきます。

  • フットボードはフラットで、足の置き場に困らなそうなワイド感。正面の右側面には「E」の文字が

  • サスペンションはホワイトにカラーリングされていてキュートな印象

電源はキーとボタンスイッチでオン

早速電源を入れていきましょう。

  • 鍵穴に鍵を指して"ON"へ

  • "SELECT"、"MODE"いずれかのボタンをプッシュ!

普通のスクーター同様に、鍵穴に挿したキーを捻って"ON"に入れると電源が入ります。続けてメーターについている"SELECT"、"MODE"いずれかのボタンを押します。すると走行可能になりました。

メーター画面の"RUN"のマークが緑色に点灯していれば発進準備は完了です。

  • いざ発進!!

発進してまず驚くのが『音』。スクーターと同じビジュアルをしているのにもかかわらず、無音といってもいいくらいに静かなんです。ボリュームでいうと最近街なかでよく見かけるようになった電動キックボードと同じくらいのモーター音。マフラー音などは一切感じられません。

  • そこで改めてマフラーが付いていないことに気づく……

バイクに乗らない理由が「うるさいから」といった声も聞くなかで、この静音具合は革命的なのでは……? なんて思いながら発進。加速もスムーズでした。 そしてアクセル全開にしてみたところ、最高速度は30km/hくらいまでスピードが上がりました。近場のスーパーやコンビニなどへ行くにはこちらでも充分かもしれません。

続いては「パワーモード」をチェックです。

  • メーター下の左側、"MODE"ボタンを押すと「パワーモード」に切り替わります

モードが切り替わるとさらにスピードが出るようになりました。だいたい40km/hまで速度が上がります。個人的にはスイスイ運転したい気持ちが強いので、ずっとパワーモードのまま過ごしてしまいそうだな……といった感じです。

そして最後に「ブースト機能」にトライ。右ハンドルについている"ブーストボタン"を押しながら走行することで30秒間、こちらの機能を使うことができます。

……はやい!!!

さらにスピードが出ました。ガッツリと風を感じながら進める心地よさに、これなしでは暮らせなくなりそうだと感じます。

  • しかしスピードが出やすくなるほどに充電のもちが悪くなるようなので、うまく調整しながら使っていったほうがよさそうです。坂の多い町に暮らしている人などははしゃぎすぎると要注意かもしれません

バッテリーは常にメーターパネルに表示されているので、それを見ながらモード調節するのがよさそうです。充電残業が少ないときには「カメマーク」が表示されるなどわかりやすくバッテリー管理ができるので、暮らしに合わせて使うことには困らなそうです。

  • シート下のトランクには収納スペースが付いているので、別売りのスペアバッテリー等を収納しておくと安心かもしれません

  • ちなみにバッテリーは、シート下のプラグをはめ込むかたちで接続できるようになっています

バッテリーを自宅に持ち帰って充電するのは面倒な気もしますが、ガソリンスタンドの代わりと思えば慣れるのみ。バイク音が近所迷惑になってしまうからとバイク購入をあきらめている人がいるならば、一度試乗してほしい製品でした。

個人的にはやはりマニュアル車をガチャガチャいじりながら運転したい欲が強いため、購入自体は断念。サブバイクには最高だなぁなんて思いながら銀行口座をチェックしたところ、あきらめざるを得ませんでした。ヤマハならば次回はSR400も試してみたいところ。キックスタート扱えるかな……。