1日にスタートしたNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(総合 毎週月~土曜8:00~ほか ※土曜は1週間の振り返り)で初代ヒロイン・橘安子を演じる女優の上白石萌音が、“朝ドラ”への思いや自身の役柄について語った。
“朝ドラ”第105作となる本作は、ラジオ英語講座と共に歩んだ祖母(安子)、母(るい)、娘(ひなた)の3世代のヒロインが、戦前から戦後、そして令和まで物語を紡いでいく100年のファミリーストーリー。3人のヒロインで物語を描くのは“朝ドラ”史上初となる。安子役は上白石萌音、るい役は深津絵里、ひなた役は川栄李奈。脚本は、連続テレビ小説『ちりとてちん』(2007)に続き、2度目の“朝ドラ”執筆となる藤本有紀氏が手がける。
上白石は「やっぱり“朝ドラ”のヒロインには憧れていました。いろんな方が『萌音ちゃん、“朝ドラ”っぽいね』と言ってくださることもあって、だんだんいつか出られたらうれしいなと思うようになっていったんです。ヒロインなんておこがましいともずっと思っていたので、感慨深いですし気合いも入ります」と“朝ドラ”への思いを告白。
「私は物語の3分の1を担わせていただきます。通常半年かけて描く物語を3分の1に凝縮しているので、内容も3倍濃縮でとても濃く、1年分くらいの重みと実感があります。毎シーン撮るたびに心が震えます」と、3人のヒロインを描く本作ならではの重みを感じている。
上白石が演じる安子は、1925年3月22日、日本でラジオ放送が始まった日に岡山市内の商店街にある和菓子屋「たちばな」で生まれる。御菓子司「たちばな」の看板娘で、あんことおしゃれが大好きなごく普通の女の子で、ラジオ講座をきっかけに英語を学び始めるという役どころだ。
上白石は「安子は本当に普通の子なんです。“朝ドラ”のヒロインって何かを発明したり、夢を目指して追いかけたりする人物が多いと思うんですけど、安子はひとりの人間として生きた人。そこにすごく共感しますし、生きているだけでドラマだなと感じます。命の大切さみたいなものを安子から教えてもらっていますね」と安子の魅力を紹介する。
安子が英語を学び始めるきっかけを与えるのが、SixTONESの松村北斗が演じる英語が堪能な好青年・雉真稔(きじま・みのる)。第1週で安子と稔の出会いが描かれる。
上白石は「松村さんは、英語の発音がとてもきれいなんです。熱心に勉強されていましたし、シーンを重ねるたびに音がきれいになっていって、さすが音楽をやる方だなと思いました。村上(虹郎)さんの役(勇)も母性をくすぐるんですよ! 安子にとっては本当に気の置けない幼なじみで、からかってきたりふざけたりもするんですけど、いざというときにポンと背中押してくれるのが勇なんです。嫌味なく心から人のためを思ってやれちゃうところがいいですよね」と、松村と村上との共演を語る。
そして、「もう『カムカムエヴリバディ』というタイトルがすべてのような気がします。みんなおいでよ! よってらっしゃい、みてらっしゃい! みたいな、温かくて優しい大きな空気感がすごくすてきなドラマだと思うので、ぜひ楽しみにしていてほしいですね。これをきっかけに、親子や家族のつながりをよりいとおしく思っていただけるんじゃないかなと思います」と視聴者にメッセージ。
「和菓子屋の娘であるということも、安子が大人になればなるほど大切になってくるので、物語の軸のひとつとしてご注目ください。つらいことも起きるのですが、藤本先生の脚本はどんな状況でも笑えるのがすごく救いで、しあわせな瞬間や温かい交流がすごく大切に描かれています。温かくすばらしい脚本を最高のかたちでお届けできるように頑張りますので、どうぞよろしくお願いします!」と呼びかけている。
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