ネストエッグは10月14日、「貯金・お金」に関する調査結果を発表した。調査は9月27日~29日、全国20~60代男女1,000名(各性年代200名ずつ)を対象にインターネットで行われた。
世帯貯金額が300万円以上の世帯は48%と、2020年調査時から5pt増加した。300万円以上の世帯数を年代別にみると、20代は+11pt,、30代は+15ptとなり、若年層の貯金額が増加した。
貯金の目的を聞くと、全体では大きな変化はなかったが、20〜30代で趣味・嗜好が減少。一方、20代では旅行が、30代では学費・養育費が、40代は住宅購入が、50〜60代では生活費がそれぞれ増加した。
貯金の方法については、「銀行の自動積立・定期預金」が25.5%と最も多く、次いで「金融商品」(19.4%)、「メイン口座から貯金用の別口座に移し替える」(14.4%)と続いた。
また、貯金のルールとして、全体的に「先取り貯金」「500円玉貯金」「不用品を処分する」などで貯金をしている人が多く、そのほか、Z世代では、好きなアイドルやキャラクターなどが活動をしたときに推しへの気持ちを貯金する「推し貯金」、「おつり貯金」、「歩数貯金」、1~365までの数字から1日1回好きな数を選んで同額を貯金する「365日貯金」、さらに、1日は1円、2日は2円というように日にちに合わせて貯金「カレンダーの数字貯金」といった、少額かつ自分の趣味・嗜好に合わせたルールでコツコツ貯める傾向がうかがえた。
次に、1か月の月収の項目別費用をみると、全体では、月収の約1割相当にあたる平均4万3,252円を貯金に充てていることが明らかに。世代別の貯金比率では、Z世代が月収の12.1%、次いでミレニアル世代が11.7%と高く、若年層ほど、貯金を重視している傾向がうかがえた。
また、コロナ禍前後で増えた費目について聞くと、「食費」「貯金」「趣味」が上位に。「貯金」については、ミレニアル世代と、Z世代で増加傾向に。Z世代では「趣味」費が増加しており、堅実な一方で自身が価値があると感じるものにお金をかける傾向がうかがえた。
一方「減った」項目としては「旅行費」が最も多く、次いで「交際費」、「外食費」、「被服費」と続き、外出を伴うもの、他者と会うことに関連する費用が減少した。
さらに、ワクチン接種を条件とした「行動規制緩和」となったあと、「増やしたい項目」を聞くと、コロナ禍で減少した項目で多かった「旅行」「交際費」「外食費」が上位に。一方で、減少した項目で多かった「被服費」と回答した人は6.6%と少数に。また、Z世代では、他世代と比較して「趣味」や「貯金」を増やしたいと回答した人が多かった。
次に、お金に関する価値観として、今を楽しむことを我慢しても、将来のために貯金したい「将来重視派」か、それとも、将来のことより、今を楽しむためにお金を使いたい「現在重視派」かを聞いたところ、Z世代は、「将来重視派」「現在重視派」がそれぞれ約4割となり、「どちらでもない」と回答した人が全世代の中で最も少ない結果に。
最後に、お金を有意義に利用するためにおこなっていることを聞くと、ミレニアル世代は、「ポイ活」「キャッシュレス決済」「支出の見える化」「固定費の見直し」「お金に関する勉強」「投資」など、お金を有意義に活用するための関心が高く、具体的な行動をとっているよう。一方、Z世代では、「副業」「サブスク利用」「SNSを活用したお金の情報収集」「失敗しないための情報収集」で高い割合を示した。