マイナビは9月22日、「ミドルシニア/シニア層の就労者実態調査(2021年)」を発表した。同調査は7月8日~12日、全国の現在就労している40代~70代男女1,500人を対象に、インターネットで実施した。
現在正社員・非正社員で働く40~64歳に、自身のキャリアとして何歳まで働き続けたいかと聞いたところ、60~64歳では「65歳を超えても働きたい」と回答した割合は50.8%だった。40代、50代においても、「65歳を超えても働きたい」と回答した割合は3~4割程度となっており、年齢を重ねても就労を続けたい意欲があることもうかがえる。
新しく仕事を始める際に妥協できる条件を聞くと、正社員では「自宅からの距離」「勤務時間」が妥協可能な条件として当てはまる割合が約6割と高く、「年収、給与」「職種、仕事内容」が5割弱と低い。一方、非正社員では「勤務曜日」が6割強と高く、「職種、仕事内容」が5割弱と低かった。
年代別に見ると、「年収、給与」は年代が上がるほど妥協できる条件として割合が高くなっており、70代では84.4%が「妥協できる」と答えている。「職種、仕事内容」も年代が上がるほど妥協できる割合は高まるものの、50 代・60 代・70 代においては最も割合が低く、年齢や雇用形態に関係なく妥協したくない条件であることがわかった。
現在の仕事や職場に対して、「前向きさ」「充実感」「満足感」「継続意向」「他社推奨意向」をどれくらい感じているかについて尋ねた。「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた割合が最も高いのは、現在の職場で長く働きたいと思える「継続意向」(71.5%)で、「前向きさ」(63.6%)が続いた。
全項目において、年代が上がるほどスコアが高まる傾向が見られ、高年代は現在の仕事や職場に良い印象を抱いていることがわかる。
就労目的について聞くと、「自分の生活費のため」(68.8%)が最も高く、次いで「貯金をするため」(51.2%)、「家族の生活費のため」(50.9%)となった。雇用形態別で見ると、全体と比較して正社員は「生活費やローンの支払い」「子ども関連の支出」といった生活防衛のために働いている傾向が強い。
年代別で見ると、70代は特に健康維持や時間の有効活用、人との交流や充実感を得るためといった生活の充実のために働いている傾向が強かった。