かなさんの疑問(1)結婚・出産する場合に備えた物件選びのポイントは?

確かに家賃を払い続けることに「もったいない」という感じはしていました。具体的な数字が見えてくるとよりその気持ちが強くなりました。ただ、最初にお伝えしたように今後のことを考えると心配もあります。結婚したら? 子どもができたら? となると今、考えている環境と大きく違ってくると思います。

FPからのアドバイス(1)貸す・売るがしやすい物件を選びましょう

確かに購入後のことを考えると慎重に検討することが大切です。不動産は読んで字のごとく「動かせない資産」です。かなさん(仮名)のように将来的にずっと住み続けることが確定していない場合は貸したり売ったりすることができる可能性が高い物件を選ぶと良いでしょう。

具体的には
(1)駅からの距離
(2)周辺環境と間取りのマッチング
(3)築年数
(4)管理状況
があげられます。

(1)駅からの距離

できれば5分以内、伸びても10分以内が良いでしょう。マンション購入を検討される理由の多くは「利便性」があげられるので将来の資産価値を維持するうえでも駅距離は重要な要因になってきます。

特に2~3駅まで出られるようなエリアはとても人気が高いエリアになっています。例えば東京の三越前・東日本橋・人形町・水天宮などのエリアは地下鉄が多く通っており利便性も良く意外とスーパーマーケットなども多く日常の買い物なども便利です。

また、都内だと京成・浅草線・京急の路線も成田・羽田に出やすく利便性の高いエリアです。

(2)周辺環境と間取りのマッチング

かなさん(仮名)のように単身で住むことを前提に検討されるならそれほど心配は必要ないかと思いますが、ファミリータイプのニーズがあるエリアに単身タイプの物件を購入してしまうと需要が少なく貸したり売ったりする際に手詰まりになってしまうことがあります。

(3)築年数

新築or中古という考え方にも繋がってきますがやはり新しいモノが良いです。

しかし、新築が必ずしも良いということでもありません。新築には新築に入居した瞬間に市場価値が大きく落ちる「新築プレミアム」と言われる特有の問題があります。

エリアによっては街自体が古いので新しい物件がない! なんていうこともありますので、貸したり売ったりしたときに損しない物件かどうか、しっかりと見極めていきましょう。

(4)管理状況

「マンションは管理を買え」と言われるほど管理状況は大切です。特に中古マンションは現状での修繕積立金がいくら貯まっているのか、これまでの修繕状況、管理組合の運営状況などをしっかりと見極めていくことが大切です。