東京商工リサーチは8月11日、国内銀⾏の「平均年間給与調査」の結果を発表した。調査は国内銀⾏の2021年3月期の有価証券報告書で、従業員数、平均年間給与、平均年齢が判明した78⾏(⼤⼿⾏6⾏、地⽅銀⾏45⾏、第⼆地銀27⾏)を対象に集計、分析した。

  • 業態別 平均年間給与

    業態別 平均年間給与

国内78銀行の2021年3月期の平均年間給与(基本給与+賞与・基準外賃金、以下、平均給与)は606万6,000円(中央値608万4,000円)と、前年から7,000円減少(0.1%減)し、2年連続で前年を下回る結果に。平均給与が増加したのは38行、減少したのが40行で、3年ぶりに「減少」行数が「増加」行数を上回った。

業態別では、大手行は767万3,000円(前年762万5,000円)で唯一、平均給与が上昇。一方、地方銀行は620万円(同620万2,000円)、第二地銀は548万5,000円(同551万2,000円)で、2年連続でそれぞれ減少した。

78行の行員数合計は、前年から4,204人減少の20万3,785人で、減少は4年連続。行員の平均年齢は前年から0.1歳上昇の39.5歳で、2年連続最高齢を更新した。

  • 銀行別平均年間給与

    銀行別平均年間給与

平均給与のトップは「三井住友銀行」が842万2,000円(平均年齢38.0歳)で3年ぶりに返り咲き、「あおぞら銀行」の808万9,000円(同43.3歳)が2位にランクイン。3位は、前年トップの「東京スター銀行」の801万1,000円(同42.8歳)という結果に。一方、メガバンク3行はトップ10内にはランクインしたものの、「三井住友銀行」以外の「三菱UFJ銀行」「みずほ銀行」は前年を下回り、メガバンクでも明暗を分ける結果となった。

個別銀行の平均給与の増加額では、最高は「南都銀行」の20万7,000円増(656万5,000円→677万2,000円)、次いで「琉球銀行」の18万1,000円増(592万6,000円→610万7,000円)、「スルガ銀行」の17万8,000円増(694万7,000円→712万5,000円)、「高知銀行」の16万6,000円増(524万円→540万6,000円)、「大分銀行」の16万1,000円増(616万2,000円→632万3,000円)で続いた。

一方、最も減少したのは、前年トップだった「東京スター銀行」の31万円減(832万1,000円→801万1,000円)。以下、「福岡中央銀行」の25万円減、「みちのく銀行」の24万7,000円減と続いた。