ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs不動峰の公開ゲネプロが9日に東京・TOKYO DOME CITY HALLにて行われ、今牧輝琉、山田健登、GAKU、土屋直武、中河内雅貴が取材に応じた。

  • 左から中河内雅貴、山田健登、今牧輝琉、土屋直武、GAKU

    左から中河内雅貴、山田健登、今牧輝琉、土屋直武、GAKU

同作は1999年から2008年3月まで「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)で連載されていた大ヒット漫画『テニスの王子様』(通称「テニプリ」)を舞台化したミュージカル。2003年に初演を迎え、2.5次元ミュージカルの先駆け的存在となっている。

全42巻にわたる原作の展開を「〇〇公演」と区切り、中学テニスの全国大会までを数年かけて連作上演することで1シーズンを終え、その間にキャストたちも代替わりする同作だが、今回ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズンが本格始動。ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs不動峰を7月から8月にかけて東京、熊本、大阪、そして東京凱旋として公演を行う。

初日公演を控え、今牧は「お披露目会を含めこの日をずっと楽しみに稽古してきたので、今日から初日だと考えるとめちゃめちゃ緊張しています」と心境を吐露。他のメンバーも「何カ月も稽古してきて、その間にパズルのピースを集めて来ました。お客様に見てもらえることによってやっとパズルが完成する、ここからがスタートなので、皆さんと一緒に突っ走っていければ」(山田)、「正直とっても緊張しています。でもゲネプロを通してやっとできるんだという高揚感と、舞台に立てるというありがたさがあります」(GAKU)、「『やっとだ』という気持ちと、『もう』という2つの感情が入り交じっていますが、本当にここからがスタートだと思うので、これから頑張っていきたいと思います」(土屋)とそれぞれ緊張の面持ちで語った。

1stシーズンで立海・仁王雅治役を務め、今回越前リョーマの父・越前南次郎役で出演する中河内は「今までの『テニミュ』とは違う、一新したミュージカル『テニスの王子様』4thシーズンが出来上がった」と自信を見せる。「これからお客様に観ていただいて、さらに進化していくんじゃないかなという希望と期待を実感しているところ。これから1日1日、1公演1公演をキャスト・スタッフ含めてカンパニー一同全力で挑んで、お客様にも新しいミュージカル『テニスの王子様』を受け入れていただけるような世界になっていると思います。自分自身のことよりも、皆がとにかく一瞬一瞬をキラキラ輝いて、大千秋楽まで無事に突っ走ってほしいという気持ちでいます」と後輩達への思いを表した。

青学としての意気込みを聞かれると、部長・手塚国光役の山田は「とにかく勝ちにこだわって、手塚国光が1年生の時に言った『僕たちの代で青学を全国へ導きます』という言葉を有言実行させたいと思いますので、みなさんどうか応援よろしくお願いします」と答える。対する不動峰の部長・橘 桔平役のGAKUは「原作の不動峰は橘が引っ張って強いチームにしていきますが、僕ら新生不動峰は一人ひとりが引っ張って高め合い、強いチームになっている。まっすぐ試合に勝ちに行くつもりです」と負けずに意気込む。

公演全体については、今牧が「テニミュを観たことない方、原作を読んだことがない方にご覧いただいたとしても『面白かったな』と思ってもらえる作品にしたい」、土屋が「新シーズンでありながらこれまで背負ってきた18年間の歴史の良さも受け継ぎ、新生テニミュとして新しいものを築いていきたいと思ってます。令和始まって2回目のテニミュ、令和のテニミュはどんどん進化していくぞという気持ちを胸に、突き進んでいきたいと思っています」と意気込んだ。

中河内は今回新たな役で出演することについて、「『またテニミュやりたい』みたいなことを、1stシーズンで演じている最中から言ってたんですけど(笑)、まさかそれが本当に実現するとは思ってなくて」と笑顔に。「すごく大切な役で、この作品の神みたいな存在の南次郎をやらせていただけるなんて夢にも思っていませんでした。歴代の先輩方が、人間としてもダンサーとしても演出家としても俳優としても尊敬する方々ばかり」と恐縮しつつ、「歌とダンスとお芝居、3本の柱を軸に生活してますので、武器にできることは何か、ミュージカル『テニスの王子様』の経験者として新しい彼らに伝えられることがないか、という思いでいます。まだまだ伝えきれてない部分もたくさんあるので、これから千秋楽まで一人ひとりにいろんなことを伝えていきたい」と熱い気持ちも。さらに中河内は「今は2.5次元舞台が日本の素晴らしい文化になっていますし、テニミュが世界で戦える日本のオリジナルの作品ということを誇りに思って、俳優人生でも生かしてほしいと思っているので、僕もそれに負けないようにしっかりと演じたい」と思いを表した。

公演に向けてのメッセージ

今牧「テニミュ4thシーズンが始まります。今回は演出やダンスや歌、全て一新した、僕たちから始まる新しいテニミュです。僕たちも精一杯テニミュを楽しみたいと思います。1st、2nd、3rdシーズンのキャストの方々にも感謝の気持ちを忘れず、僕たちがバトンを受け継ぎ、4thシーズンを最高の幕開けにできたら。お楽しみに!」

山田「いよいよ4thシーズンの幕が開きました。僕たちにとっても挑戦で、皆さんの応援が必要です。どうかまっすぐに真っ向勝負で戦っていく姿を見届けてもらえたらなと思います。最後まで油断せずに行きたいと思いますので、よろしくお願いします」

GAKU「新しい時代にご来場いただいて、誠にありがとうございます。期待以上のものを届けるので、よろしくお願いいたします」

土屋「僕らが演じる不動峰は本当に心が熱い部員たちがたくさんいます。その部員たちの熱い思いと、暑い夏というのが本当にぴったりだと思いますので、ぜひ両方を楽しんでいただけたらなと思います」

中河内「1stシーズンの時のようなアツい熱を、ぜひこの4thシーズンの俳優たちにも経験させてあげたいんですけど、僕の力じゃどうにもできない。昔からテニスの王子様が好きだったファンの方、ミュージカルが好きだったファンの方、新しく原作を読んで『また生で見られるんだ』と期待を抱いていらっしゃる方、まだ知らない方。本当にいろんな方に見てもらって、追っかけてもらいたいなと思っております。彼らは日々成長していて、ここから大スターが生まれる可能性も決して0ではない。今もOBで活躍していらっしゃる方は多くいらっしゃいますが、またここから羽ばたく青年たちがいますので、その現場をぜひ目撃していただきたい、力を貸していただきたいと思っております」

キャスト

・青学(せいがく)

越前リョーマ役:今牧輝琉、手塚国光役:山田健登、大石秀一郎役:原 貴和、不二周助役:持田悠生、乾 貞治役:塩田一期、菊丸英二役:富本惣昭、河村 隆役:大友 海、桃城 武役:寶珠山 駿、海堂 薫役:岩崎悠雅、堀尾聡史役:りょうた、加藤勝郎役:白石 寿、水野カツオ役:市川愛大

・不動峰

橘 桔平役:GAKU、神尾アキラ役:毎熊宏介、伊武深司役:土屋直武、石田 鉄役:柊太朗、桜井雅也役:深澤悠斗、内村京介役:菊池颯人、森 辰徳役:Rayshy

井上 守役:北代高士

越前南次郎役:中河内雅貴

・テニミュボーイズ 大野紘幸、黒条奏斗、玉元風海人、中嶋 健、濱屋拓斗