ジムのトレッドミルでのランニングが週末の日課の筆者。最近、ランニング中のフォームを意識しています。それまでは我流で走っていたのですが、緊急事態宣言でジムがクローズ、やむを得ず早朝に街中を走ってみたところ、全然疲れが違う!

調べてみると、トレッドミルでは傾斜を付けないと適切な負荷を下半身に与えることができないよう。ということで、走行中のフォームや足の着地などについて、いろいろ学び中なのです。

そんな初心者ランナーへ、オン・ジャパンより内覧会の招待が。会場で見聞きした最新モデルを紹介します。

  • オン・ジャパンの秋冬モデル内覧会会場

ランナーの走りをサポートする最新モデル

まず目に付いたのは、先ごろ発売された「Cloudboom Echo(クラウドブーム エコー)」(2万9,480円)。こいつは「エリート向けマラソンシューズ」というふれこみで登場したモデルで、何と言っても「つま先が反り返る」ロッカー形状が目立ちますね。

  • ロッカー形状が特徴の「Cloudboom Echo(クラウドブーム エコー)」(2万9,480円)

ランナーには常識かもしれませんが、つま先が浮くようなロッカー形状が、足裏を転がすような推進力を生み、地面を強く蹴らなくても前に進める効果が期待できます。しかし、本モデルはそれだけじゃないそう。

  • ランナーの推進力をサポートする

紹介してくれた、同社の亀関宏紀さんによると、後ろのヒール部分の柔らかさも特徴なのだと言います。

「トップランナーたちは、走る時のつま先着地により製品のメリットを強く感じることができるでしょう。ただ、そうじゃない平均的なランナーも、足の後ろ部分で着地する時にこのシューズの良さを感じ取れると思います」

  • 柔らかいヒール部分も本モデルの特長といえる

にんげんだもの(みつを)。
常に自分のベストな状態で走り続けることは難しいよね。アスリートランナーも、筆者のようなペーペーのランナーも、それぞれのペース配分に応じて「走り」を支えてくれる二面性があると説明してくれました。

地味なアップデートが効く

次に紹介したいのが、7月8日に発売される「Cloudflow(クラウドフロー)」(1万6,830円)です。トレーニングからレースまで使える優等生で、同社ラインアップの中でも「デキる子」として完成度が高いシューズだと亀関さんは話します。

「ユーザーでもあるアスリートランナーの方々と話す機会があり、その声を踏まえて今回もアップデートしていますが、内容はすごく地味です(笑)。その一つがかかと部分です」

  • 左がアップデートした新モデル、右が従来モデル

旧モデルと比較したところ、アキレス腱部分の形状がほんの少し違う。これは言われないと気付かない! ところが、この微妙な違いでホールド感が変わるそうです。

「ほんのわずかの差ですが、これでかかとの抜けるような感覚が解消されたという声を貰っています」

ちなみに、これ以外にもシュータン(ベロ)の素材が「より薄く、柔らかく」なったのでショートソックスを履いた時の足首へのアタリが変わっていること、アウトソールの形状をレーシングモデルと同じにして、より路面をグリップできるようにしたなど、説明通りに細かい部分でアップデートされているのですよ!

  • 上が新モデル、下が旧モデルでパターンが微妙に異なる

  • 右端のレーシングモデル(クラウドブーム エコー)と同じパターンを採用

こういう細かな積み重ね、まさに企業努力というやつですね。(語彙力

幅広・甲高さんも満足?

ここで亀関さん、さらなる細かいアップデート箇所を説明してくれました。それはクラウドテックという、アウトソールの凸凹したやつ。

この凸凹、小さい方が着地時の衝撃でつぶれやすい。ラン中に、足がかかとからつま先へローラーが転がるように滑らかな重心移動を可能にするのだと説明してくれました。この一連の「流れるような」動作が製品名のフローの由来なのです。

だから製品ごとに凸凹の大きさや数は異なります。例えば、クラウドフローは9x2の18個ですが、「Cloudflyer(クラウドフライヤー)」(1万8,480円)だと6X2の12個で大きさもかなり違います。

  • シューズによりパーツの数や大きさが違う

「シューズにより役割が違うので、こうした差異があります。クラウドフライヤーはリカバリーのランニング用など、負担をかけないようにしてあり、パーツも肉厚なので、足を包み込むようなシューズです。ただ凸凹が大きい分、クラウドフローのような滑らかさよりは『ギュッ、ギュッ』とした履き心地になります」

この辺りは、シューズの用途に加えて、利用者の好みも大きく影響するとことなので、自身の判断で決めるところなのでしょう。ちなみに、今回のクラウドフローではオンでは初めてとなる「ワイドモデル」も登場しています。

見た目では恐らく分からず、履いてみて「確かに違うかも」程度の差かも。ただ日本では要望の声が以前から多かったそうで、今回それに応えた形だそうです。

  • 幅広・甲高の筆者も快適!?

日本人に多い足型は「足幅が広く、甲が高い」だとよく聞きます。筆者も木型が細いシューズを履くと自覚することが多いので、ランニングのようなシビアな環境での利用だと、より気になるのではないでしょうか。

スポーツの祭典「匂わせ」!?

これらが気になった最新モデルです。すでに発売しているモデルなので、履き心地などは試してみてはいかがでしょう。

最後にランニングシューズではなく、街履き用のモデルも1つ紹介します。7月1日より限定発売している「THE ROGER Centre Court JP(ザ・ロジャー センターコート ジェーピー)」(2万1,780円)です。

  • 「THE ROGER Centre Court JP(ザ・ロジャー センターコート ジェーピー)」(2万1,780円)

  • ヒール部分に日本国旗

「THE ROGER Centre Court(ザ・ロジャー センターコート)」のジャパンカラーバージョンで、ヒール部分に通常のスイス国旗に加えて日の丸が並んでいます。

間もなく開催される、例のスポーツの祭典応援に役立つかも!?