パーソル総合研究所は6月8日、「はたらく人の幸せに関する調査」の結果を発表した。調査は2月24日〜25日、週1回以上テレワークを実施している就業者1,249名と、テレワークを行なっていない就業者1,751名を対象にインターネットで行われた。

  • テレワーカーと出社者のはたらく幸せ・不幸せ

    テレワーカーと出社者のはたらく幸せ・不幸せ

同調査における「働く幸せ/不幸せ実感」のポイント(pt)は、総合・頻度・周囲との比較・世間との比較・持続性という5つの設問の平均得点。

働く幸せについて、テレワーカーと出社者を比較すると、働く幸せの実感や、働く幸せの要因となる因子のすべてにおいて、テレワーカーの方が良好な状態にあることが判明。テレワーカーは幸福度の高い状態で勤務している傾向にあることが示唆される結果となった。

一方、働く不幸せについては、全般的に大きな差はないものの、ほとんどの因子において出社者の方がポイントが高い結果に。しかしながら、オーバーワーク因子に関してはテレワーカーのポイントが高い結果となった。

  • 年代別にみるはたらく幸せ・不幸せの実感(テレワーカー・出社者別)

    年代別にみるはたらく幸せ・不幸せの実感(テレワーカー・出社者別)

働く幸せ・不幸せの実感を年代別にみると、30代〜60代ではテレワーカーの方が働く幸せの実感が高い傾向となったが、20代に関してはテレワーカーの方が働く幸せの実感は低く、不幸せの実感は高いことが明らかに。20代のテレワーカーの心理的な状態には注意が必要と言える結果となった。

  • 不幸せ因子の高低群の割合(テレワーカー・出社者別)

    不幸せ因子の高低群の割合(テレワーカー・出社者別)

次に、働く不幸せの要因となる因子について、テレワーカーと出社者を比較したところ、「自己抑圧因子」「オーバーワーク因子」「協働不全因子」「疎外感因子」については、テレワーカーの方が不幸せ度合いが高い層と低い層に二極化する傾向がみられた。

特に20代で二極化の傾向が強く、全体的にはテレワーカーは幸福度が高く、不幸度が低い傾向にあるものの、年代や仕事の習熟状態によっては不幸せを高めてしまうリスクがあり、注意が必要であることが浮き彫りとなった。