ネクストレベルは5月14日、「選択的夫婦別姓」に関する調査結果を発表した。調査は3月23日~4月6日、20代以上の独身・既婚男女385名(未婚女性98名、未婚男性94名、既婚女性99名、既婚男性94名)を対象にインターネットで行われた。

  • 現在の「夫婦は同一の姓を名乗らなければならない」という制度についてどう思うか

    現在の「夫婦は同一の姓を名乗らなければならない」という制度についてどう思うか

現在の「夫婦は同一の姓を名乗らなければならない」という制度について意見を聞いたところ、「家族が同一の姓を名乗る必要はない。希望する場合は夫も妻も結婚前の姓を名乗ればいい」(50.2%)が最も多く、次いで「家族が同一の姓を名乗るのは当然。夫婦で話し合い、それぞれの事情でどちらかの姓に決めるべき」(39.7%)と、相反する意見が1位・2位に。現行の「夫婦は同一の姓を名乗るのは当然」と回答した人の合計は46.2%、「夫婦が同一の姓を名乗る必要はない」と回答した人の合計は53.8%と、両者に大きな差はみられなかった。

1位・2位となった回答について女性の回答を見てみると、「希望する場合は夫も妻も結婚前の姓を名乗ればいい」では未婚女性が67.4%と突出。一方、「夫婦で話し合い、それぞれの事情でどちらかの姓に決めるべき」の意見では、未婚女性は26.5%と低いのに対し、既婚女性は46.5%と高い傾向に。現行制度では、未婚女性は改姓せずに結婚前の姓を名乗りたいと考えている人が多く、結婚した女性では、どちらかの姓を選んで同じ名字を名乗った方がよいと考える人が多いことがわかった。

  • 「選択的夫婦別姓」に賛成?反対?

    「選択的夫婦別姓」に賛成?反対?

「選択的夫婦別姓」の制度にずばり賛成か反対かを聞いたところ、「賛成」「どちらかといえば賛成」の合計が79.0%と、賛成派が約8割を占めた。

男女未既婚別にみると、未婚女性は「賛成」(42.9%)の割合が高く、「どちらかといえば賛成」(49.0%)を合わせると9割を超える結果に。既婚女性も84.9%と高く、実際に姓を変えることが多い女性は、姓が選べるようになることを望んでいる人が多いことがわかった。

  • 「選択的夫婦別姓」に賛成の理由、反対の理由

    「選択的夫婦別姓」に賛成の理由、反対の理由

賛成理由を聞くと、「同姓か別姓か選択肢が広がるのはいいこと」(56.9%)が半数を超え、次いで「結婚して同姓にする必要性が特にない」(29.3%)、「男女平等につながる」(8.2%)と続いた。

一方、反対理由としては、「夫婦の子どもにとっては、同姓がいい」(29.6%)、「旧姓を通称として使用すれば問題ない」(25.9%)、「結婚後は家族として同姓にするべき」(19.8%)が上位となり、特に、選択的夫婦別姓に反対する既婚女性の53.3%が「子ども」を理由に挙げた。

今回の調査結果を受けて、同社は「選択性夫婦別姓に賛成という意見が79%であるのに対し、家族が同一の姓を名乗るのは当然という意見が46%存在する」という矛盾があることを指摘。実際にアンケート対象者の回答を1つ1つ見ていくと、選択性夫婦別姓に賛成または反対という意見が一貫していない人が多数存在していることから、「実際のところ現行の制度である“夫婦同姓”の制度に対して大きな支障を感じていない人が多いということなのかもしれない」とコメントしている。