「キリン のどごし<生>」。名前を聞くだけで、ゴクゴク飲み干したくなる名前のキリンの発泡酒が、この3月にリニューアルしたという。

個人的に、春夏にお酒を飲むならさっぱりと軽く、爽快感があるものを好む人間だ。そのため「のどごし<生>」は毎年夏になると良く飲んでいる銘柄なのだ。しかし従来の「のどごし<生>」が好きなだけに、もろ手を挙げてリニューアルを歓迎できない……と悶々とするマイナビニュース編集部員の元に、飲み比べキットが届いた。

左が従来の「のどごし<生>」、右がリニューアルした「のどごし<生>」。

シズル感のある、泡が溢れる黄金色のパッケージは変わらないと思ったが、リニューアル後の缶、とにかく「新」の圧が強い。開発者からの「変わりましたよ!」という自信のほどが見える。

缶の右上にある泡の写真も、よくよく見るとリニューアル後のほうがやや多く垂れているように見える。麒麟のキャラクターは「新!」に押されて少し小さくなって……なんだか間違い探しの気分になってきた。

また右上のキャッチコピーは「ゴクゴク爽快!」から「ゴクゴクうまい!」に変わっている。ふーん……「爽快」じゃなくて「うまい」なんだ……爽快さを好む者としては、ちょっと気になる文言だ。

飲み比べる前に原材料と成分を見たが、原材料は新旧ともに「ホップ、糖類(国内製造)、大豆たんぱく、酵母エキス」で変わりはない。

ところで原材料を見たときに、麦や麦芽が入っていないことが気になるかもしれない。ビールや新ジャンルは麦芽を使う商品が多いが、「のどごし<生>」は大豆たんぱくを使っているそう。大豆たんぱくからアミノ酸や大豆ペプチドを生成し、糖を加えて加熱することでうまみやコクを引き出しているという。

ちなみに、成分も変化はない。リニューアルしたのに変化はないのか~と思いつつ、グラスに注いでみる。

左が「従来の『のどごし<生>』」、右が「新しい『のどごし<生>』」。液体の色や泡立ちに変わりはなさそうだ。まずは従来のほうを一口ゴクリ……スッキリした喉越し、グイグイ飲める美味しい発泡酒だ。そうそう、これから暑くなる時期は更に飲みたくなるんですよね~。

従来のものはいつもどおり美味しかった。ではリニューアル後はどう変わっているのか。いざ飲んでみよう。

ゴク……ゴク……と喉を鳴らして飲みたくなる。冷えた「のどごし<生>」がグイグイ喉を通っていく感じ! あー! リニューアル後も変わりなく美味しい!! このスルスルと軽快に飲める感じ、さっぱり爽快なお酒を好む身としては推せる!!

……と言ってしまうと比較にならないので、飲み比べて気になったところを挙げてみよう。

リニューアル後で特徴的だったことが、一口目の「クッと来る感じ」。ゴクゴク飲める喉越しや爽快感といった「のどごし<生>」らしさはそのままだが、最初に舌と喉を通った時のファーストインパクトに厚みが増したように感じる。また、後味のスッキリ感もより軽くなっている。

  • たこ焼きのような「こってり系」のつまみと合わせると、油をザッと洗い流してくれるため箸が進む

今回のリニューアルに際し、キリンでは「飲んだ瞬間のグッとくるうまさと、飲んだ後のキレの落差を大きくした」とポイントを伝えている。まさにうまみとキレで味の振れ幅が広がっており、より爽快な美味しさを感じられるのだ。

一口めの「グッ来るうまさ」については、以前の味を好む方もいるかもしれない。この好みは人それぞれだが、グッとくるうまさで落差をつけることにより、「のどごし<生>」の特徴である「爽快感」を更に増しているのだ。さっぱり軽快さを求める派としては、今回のリニューアルは歓迎したい。

  • ネギと砂肝といった「さっぱり系」のつまみと合わせても、さっぱり同士の組み合わせなので箸が進まないわけがない

今回のリニューアルで、さらに爽快かつ美味しくなった「のどごし<生>」。これからどんどん暑くなる季節に向けて、冷蔵庫に常備しておきたい一本だ。