第60期王位戦七番勝負を戦った両者が王位リーグ1回戦で激突

お~いお茶杯第62期王位戦(主催:新聞三社連合)の紅組1回戦、▲木村一基九段-△豊島将之竜王戦が2月19日に関西将棋会館で行われています。王位獲得経験者同士が1回戦で早くも激突です。


第62期王位戦のリーグ表

豊島竜王は第59期王位戦七番勝負で菅井竜也王位から4勝3敗で王位を奪取。その豊島王位に第60期で挑戦したのが木村九段です。木村九段は七番勝負を4勝3敗で制し、初タイトル獲得。最年長初タイトル獲得記録を更新したのでした。

翌61期で木村王位に挑んできたのが、藤井聡太七段です。七番勝負の途中で藤井七段は棋聖を獲得し、最年長記録保持者と最年少記録保持者の対決としても注目されました。結果は藤井棋聖が4連勝で木村王位を破って二冠目を獲得しました。

共に復冠を目指す豊島竜王と木村九段の対決は、木村九段の先手で横歩取りの将棋になりました。後手の豊島竜王は16手目に△4二玉と上がり、近年流行している最新の形を採用しました。

状来の横歩取りの戦いは、低い陣形から飛車・角・桂を使って戦う空中戦が主体でした。ところが本局の豊島竜王は右銀を繰り出していく構えを見せています。新時代の横歩取りの戦いを見ることができそうです。

持ち時間4時間の本局は、本日夕方から夜にかけて決着する見込みです。自身のリーグ戦開幕局を制し、藤井王位への挑戦権獲得へ向けて好発進を切るのは果たしてどちらになるでしょうか。

第60期王位戦七番勝負は豊島竜王(左)と木村九段で争われ、木村九段がタイトル奪取に成功した
第60期王位戦七番勝負は豊島竜王(左)と木村九段で争われ、木村九段がタイトル奪取に成功した