新型コロナの影響で、以前とすっかりスタイルが変わってしまったものといったら「飲食店」が挙げられるのではないだろうか。少人数で短時間、大皿ではなく小皿で提供、座る位置の配置など、「新しい生活様式」が浸透しつつある現在でも、店員は対応に追われているに違いない。
そこで今回は飲食店での接客経験があるマイナビニュース会員に、「今年、お客様から受けたクレームや嫌な思い」についてアンケート。その結果について紹介していこう。
コロナ感染対策なのに、クレームの嵐
まず、接客の経験があるマイナビニュース会員509人に、お客からクレームを言われたり嫌な思いをした場面はあったか尋ねてみた。
Q.今年、お客様からクレームを言われたり嫌な思いをした場面はありましたか?
はい……78.7%
いいえ……21.3%
その結果、78.7%が「ある」という結果に! 今回はその中から飲食店で働いていた経験がある人を対象に、具体的にどのような経験をしたのか聞いてみた。
コロナ対策で逆キレ
「アクリル板を嫌がられた」(男性/42歳/京都府)
「マスクするようにお願いしたら、キレられた」(男性/56歳/神奈川県)
「アルコール消毒をお願いしたが拒否。再度お願いしたところ、社長を出せと怒鳴り声をあげられ大変だった」(男性/55歳/長野県)
「マスクの仕方が悪いと、訳の分からないことを言われましたよ!(笑)」(男性/48歳/千葉県)
「ソーシャルディスタンスを守らないお客様を注意したところ逆ギレされた」(男性/60歳/大阪府)
「時間帯によってはソーシャルディスタンスが難しくなり、仕方なしに入場制限を取り入れたらクレームが出た」(男性/36歳/滋賀県)
マスクをしない、大声でしゃべる
「マスクをしないで大声で話しかけられた」(男性/51歳/埼玉県)
「話し声が大きく、お願いしたら怒られた」(男性/62歳/静岡県)
「お酒を飲みながら大声で喧嘩しだした老夫婦。コロナの危険から帰ってもらった」(男性/43歳/東京都)
とにかく気にくわない!
「釣り銭の返し方にクレームをつけられた。全く不手際なかったんですけどとりあえず謝りました」(男性/55歳/ 神奈川県)
「料理が美味しくない、料金が高い、掃除が雑だ、など、延々と文句を言われた」(女性/53歳/東京都)
「予約時間や閉店時間を過ぎても退店してくれない。しつこく言うとネットに書き込みされる。昔はそんなこと少なかった」(男性/51歳/埼玉県)
盛り上がってくると、ついつい大声になったり、マスクを忘れて話し続ける人も多いようだ。せっかくの楽しい気分を壊さないよう配慮しつつ、マスク着用や声の大きさをお願いしているのに、逆ギレされたというコメントが目立つ。また、コロナとは関係なく、気に入らないことをネチネチと説教するクレーマーにげんなりしたという声も。
次は、こういったクレーマーに辟易している飲食店店員に、「お店を利用するときに、お客様にやめてほしいこと」を聞いてみた。
コロナ対策を理解してほしい
「マスク無しで大声で大勢で来店されるのはやめてほしい」(男性/60歳/大阪府)
「政府や条例で決まったことを店員にぶつけるのはやめてほしい」(男性/39歳/京都府)
「バイキング利用時にマスクや手袋を必ずして欲しい」(男性/45歳/栃木県)
「お酒が進むにつれ、声が大きくなり、飛沫が飛ぶので怖い」(男性/51歳/茨城県)
絡んだり、暴言を吐くのはやめて!
「飲食店でずっと何時間も粘る。早く帰って欲しい」(男性/53歳/愛知県)
「完全に酔いつぶれた状態で管を撒かれて絡まれることです」(男性/45歳/東京都)
「従業員に暴言を吐くのをやめてほしい」(男性/50歳/埼玉県)
その他
「会計前に、予め支払いをどうするか決めておいてほしい」(女性/53歳/東京都)
「特にトイレを汚す人。トイレはきれいに使ってほしい」(男性/49歳/山口県)
いかがだったろうか。お酒が入ると気が大きくなるのか、それともコロナ禍で抑えていた不安や不満が飛び出すのか、店員に「どなる」「キレる」「暴言を吐く」ことが見られ、それをやめてほしいという声が多かった。
コロナ禍の中、大勢での飲み会や会食ははばかれるが、記念日やお祝いなど、「新しい生活様式」にのっとって外食を楽しみたいと思う人も少なくないはず。お酒が回ってきても、マスクや消毒、長時間滞在しないなど感染症対策はしっかりと守りつつ、楽しいひとときが過ごせるように心掛けたいものだ。
調査時期: 2020年11月25日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 509人
調査方法: インターネットログイン式アンケート