Googleは12月14日、2020年を振り返り人々の意識と行動を分析したレポートを公開した。同レポートは、生活動向に関する週次調査およびGoogle検索の動向を元に分析したもの。
ソーシャルディスタンスなどの行動制限があるなかで、余暇の満足度は右肩上がりに上昇しており、緊急事態宣言発令直後に比べて6月には1.2倍に増加。その後も高い水準を維持している。
その理由となる人々の行動変化として、まず、「おうち時間」を充実させる行動変化が挙げられる。検索動向をみると、「電子楽器」や「観葉植物」の検索量が大きく増加しているほか、今年は早い段階から「エアコン」や「おせち」の検索が上昇。
また、「休日の過ごし方」の行動変化も、余暇の満足度を押し上げたものの一つ。外出制限が全面的に解除された6月19日以降、「グランピング」の検索量が増え、9月下旬には前年同期間比の2.86倍を記録。「キャンプ場」も同じく、6月19日以降の検索量が前年を上回り、外出自粛と行動制限に対する反作用として、開放感を感じる場所への注目が高まったと言える結果となった。
「生活動向に関する週次調査」の結果をみると、音楽配信サービスの利用者の割合が増加傾向に。緊急事態宣言発令直後と比べ、5月下旬には1.4倍になるなど、その後も高い水準で推移している。対する有料動画配信サービスの利用率が横ばいであることと比較すると、その増加傾向は顕著に。
また、「ポッドキャスト」「ラジオ」といった検索量も6月19日以降、昨年よりも高い水準を維持。さらに、「音声アプリ」の検索量も増加するなど、「ながら聞き」できる『音』に対する価値が再認識された様子がうかがえた。
次に、緊急事態宣言中となった「母の日ギフト」の検索量を調べたところ、例年に比べて早い時期から増加。また、「父の日ギフト」の検索は昨年同期間比1.82倍以上に、「敬老の日ギフト」に関しては5倍までに増加した。人との接触や異動が制限される中で、対面によるコミュニケーションの機会が減ったことで、人々は「ギフト」によって積極的なコミュニケーションを取るようになったことが見て取れた。