10月から始まった「Go To イートキャンペーン」。このキャンペーンは、各都道府県の発行する「プレミアム付き食事券」と「オンライン飲食利用によるポイント付与」の2つの方法がある。後者を利用して、これからお得に忘年会などを楽しむ方も多いだろう。しかしこのキャンペーン、オンライン予約のポイントは、予約したアカウントに後日付与される。

そこで出る悩みが「割り勘をどうするか」問題。予約の手間賃として幹事が総取りするのはアリなのかナシなのか、もし公平に割り勘をするならベストな手段はどうなのか、マイナビニュース会員1,000人に本音を聞いた。

  • Go To イートを使った飲み会の幹事になったとき、あなたはポイントを参加者に還元しますか?

Go To イート、みんなは使っている?

開始して約1ヵ月半が経つ「Go To イートキャンペーン」だが、すでに使っている方はどのくらいいるのだろうか。まず、このキャンペーンを使って飲み会や食事会をしたことがあるかを聞いてみた。

  • 「Go Toイート」で、飲み会や食事会をしたことはありますか?もしくは今後予約する予定はありますか?

「ある」(23.6%)、「今後使う予定」(30.6%)を合わせると、約半数近くの人がこのキャンペーンを活用するようだ。新型コロナウイルスの感染拡大には十分気を遣う必要はあるものの、飲食店の支援をしながらお得に食事が楽しめるこの施策、これから年末に向けて活用する人はさらに増えそうだ。

そしてやはり気になるのが、ポイント付与について。「Go To イート」を利用している方に聞くと、約8割近くの方が、一緒に食事に行く相手や周囲の人とポイントに関する話題で話している。

  • 「Go Toイート」の後日付与されるポイントに関する話題を、周囲の方や一緒に食事に行く方と話したことはありますか?

「この間行ったときに付与されたポイント、どうする?」「また今度食事に行くときに使おうよ」など、気軽に聞ける関係ならばよいが、複数人の飲み会や、幹事とはそんなに親しくない場合、ポイントをどうするのか聞きづらいものだ。

一方、自分自身が幹事としてオンライン予約を行った場合、全員分のポイントが自分に付与される。総取りでウハウハな気分になる人もいれば、どう還元するのが公平かモヤモヤと悩む人もいるだろう。

実際に自分が参加者・幹事それぞれの立場になったらどうするか、マイナビニュース会員に調査した結果を見てみよう。

参加者側の意見は?

まずは「参加者になった場合」、幹事がポイントを総取りすることに不公平感を感じるかを聞いてみた。

  • 自身が【参加者の場合】、幹事がポイントを総取りすることに不公平感は感じますか?

「とても感じる」(21.6%)、「まあ感じる」(32.2%)、「あまり感じない」(28.8%)、「感じない」(17.4%)という結果を見ると、不公平に思う方がやや多い程度だが、ほぼ半々となった。

不公平に感じる方の意見を見てみよう。「皆から集めた会費で幹事一人がポイントを貰うなんて不公平だ」(30代女性/高知県/その他)、「何も触れないでしれっとポイントをゲットするのはマズいのではないかと。幹事に対する信頼感の問題」(50代男性/神奈川県/ソフトウェア・情報処理)など、「Go To イート」は誰でも受けられるもので、全員から集めた会費を元に利益を得ることは不公平に感じる方も多い様子。

不公平と思わない方のコメントを見ると、「予約や段取りの手間があるから」(30代女性/東京都/専門店(ファッション・服飾関連))、「自分は何もせずに幹事に面倒な事で時間と気を遣わせるのだから、それくらいのメリットがあって良い」(50代男性/福岡県/繊維・アパレル)といったもの。実際に、自分自身が幹事で苦労した経験から、手間賃・苦労代としてそのくらいは利益を得てほしいと意見を寄せる方も。

送別会の幹事を任されたので利用しようと思っていますが、同僚からポイント総取りを疑われないかと疑心暗鬼になっています」(40代男性/神奈川県/ホテル・旅館)と、まさに悩んでいる方も……。

幹事側に立ったらどうする?

では、逆に「幹事になった場合」、どのような考えになるだろうか。

  • 自身が【幹事となって店を予約し、ポイントをもらえる場合】、参加者に還元したいと思いますか?

「還元したい」(36.5%)、「まあ還元したい」(31.9%)と、約7割弱の方が「幹事になったら還元したい」と考えているようだ。「あまり還元したくない」(15.9%)、「還元したくない」(15.6%)は、約3割に留まった。

還元したいと回答した方のコメントを見てみよう。最も多く寄せられた意見が、「今後の付き合いもあるので還元したい」(40代男性/千葉県/サービス(その他))、「還元しないと裏で悪口を言われそう」(20代女性/千葉県/医療・福祉・介護サービス)というもの。一時的なお得さを取るよりも、後々の人間関係を考えると還元したほうがわだかまりはないだろう。

また、ポイント還元の手段としてよく使われるであろう「次回に使いましょう」という言葉、普段集まらないメンバーの場合は、言ってしまうと後々面倒なこともありそうだ。「参加者は決して不平・不満は言わないだろうが、心の中では必ず思うところがありそう。そうなるとこちらも『次にこのメンバーでやるときに使いましょう』と言うことになり面倒くさい」(50代男性/埼玉県/生命保険・損害保険)という意見も。

一方で「還元したくない」と回答した方のコメントを見ると、「苦労したから独り占めしたい」という意見もある中、お金の損得よりも「還元の方法がわからない、手間をかけるのが面倒」という理由も見受けられた。

どう返せばよいかわからない」(40代女性/群馬県/その他)、「全員へ返す手間が面倒なので還元する必要はない」(30代男性/長野県/食品)と、還元するにも手間や手段に悩む様子。「Go To イート」はその場で現金の割引が行われるわけではなく、幹事が予約したサイトのポイントとして後日付与されるからだ。

みんなハッピーなのが良いけど、返すのが手間に感じる」(30代女性/東京都/その他電気・電子関連)

では、みんながハッピーになれる還元方法とはどのようなものがあるのか。最後に読者に「ポイント還元のアイデア」を寄せてもらった。

みんなに聞いた「ポイント還元のアイデア」

そんな頭を悩ませる「ポイント還元」だが、幹事を経験した方も、そうでない方からも様々なアイデアが挙げられた。集まるメンバーや環境によって最適解は変わるが、ヒントが見つかるかもしれない。

▼支払額からポイント分を引いて清算する

・その日の飲み会代からポイント額を引いた金額を回収する(40代女性/千葉県/その他)
・支払い時直接合計金額からの値引きが1番明朗会計になる(40代男性/山形県/精密機器)
・飲み代から一律1,000円引きで請求した(50代男性/大阪府/海運・鉄道・空輸・陸運)

金額から引いて割り勘をする、参加者にとっては一番納得のいく方法と言えるだろう。

▼次回同じメンバーで行く

・同じメンバーで、次回開催する時に還元する(50代男性/神奈川県/専門商社)
・幹事を持ち回りにする(30代男性/東京都/不動産)
・ポイントを還元するのは面倒なので、また皆で使い、街に還元すれば一石二鳥(40代女性/東京都/医療・福祉・介護サービス)

集まりやすい相手同士であれば、次回で使うのは王道の意見のようだ。次はお得に食事をできるので、すこし良い店を予約するのも良いかもしれない。

▼電子マネーで送金

・ポイントが入ったら、人数で割ってPayPayなどで送金する(60代男性/福岡県/鉱業・金属製品・鉄鋼)

近日中に直接会えず、電子マネー決済ができる相手とならば、この対応の方法もありだろう。付与されたポイント額を確認してから還元することができる。

▼当日もしくは後日、食べられるものを用意する

・ポイント内で注文できる食事を頼む(普段頼まないような物)(40代男性/埼玉県/ソフトウェア・情報処理)
・後日、お茶や飴、ガム、お菓子などを買って休憩時間にみんなで食べたい(40代男性/埼玉県/建設・土木)

その場で追加の食事を頼んだり、後日みんなが楽しめるもので還元したいという意見もあった。この方法ならば、さらにコミュニケーションのきっかけができるかもしれない。

▼参加者に納得してもらう

・事前にみんなが了承してればいいと思う。(30代男性/兵庫県/その他)

参加者側の立場からは「幹事の手間賃として渡したい」という意見も多く見受けられた。事前に幹事に渡す同意がとれていれば、微妙な思いをせずに済みそうだ。もし幹事の役割が大変そうな食事会に参加することになったら、周囲の人がそっと根回ししてあげてもよいだろう。


飲食店を支援しながら、お得に食事ができる「Go To イート」キャンペーン。活用したい施策ではあるが、幹事も参加者も微妙な思いはしたくないもの。今回のアンケートで寄せられたアイデアを参考に、後腐れのない飲み会・食事会を楽しんでほしい。

Go To イートのポイントに関するアンケート
調査時期: 2020年10月30日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 1019人
調査方法: インターネットログイン式アンケート