映画『サイレント・トーキョー And so this is Xmas』(12月4日公開)のメイキング画像が17日、公開された。
同作は『アンフェア』シリーズの原作『推理小説』多くのベストセラー小説を世に送り出し、 大ヒットTVドラマの脚本も手掛ける秦建日子の最新作の実写化作品で、『SP』シリーズの波多野貴文監督がメガホンを取る。ジョン・レノンの名曲「Happy Xmas(War Is Over)」にインスパイアされた同作は、クリスマス・イブの東京を舞台に、突如勃発した連続爆破テロ事件を描き、パニックに陥る日本、そして事件へと巻き込まれていく登場人物たちの様々な思惑が交錯する。
今回公開されたのは、連続爆破テロ事件の容疑者・朝比奈仁を演じた佐藤浩市、事件に巻き込まれる主婦・山口アイコ役の石田ゆり子、一連の事件を独自に追う渋谷刑事課・警部補の世田志乃夫を演じる西島秀俊、不可解な行動を取るIT企業家の須永基樹を演じた中村倫也らが集結したシーン。豪華なレストランで友人や恋人、家族らとクリスマスディナーを楽しむ人々の中、一人佇むアイコのもとに朝比奈が現れ、静かに何かを語り出すところから始まり、捜査線上に容疑者として挙がっていた朝比奈を世田ら警察官が追い詰める場面となっている。幸せに満ちた人々のすぐ真横で“幸せと絶望”が交差し、物語が急展開を迎える重要なシーンだ。
この場面を「僕にとって、朝比奈仁にとって、全て。人としての痛みをもっている人間同士が語り合っているように、短いシーンの中で表現したい」と語った佐藤はリハーサルの際、監督にセリフの変更を提案。細かくセリフや動きを検討しながら、石田、西島、中村らと撮影を進めていく。
本作は、事件を起こす者、事件に翻弄される者、事件を追う者、それぞれの視点がノンストップで切り替わる群像劇として描かれるため、一度に4人ものキャストがそろうシーンは少なく、佐藤、石田、西島、中村らがそろったのもこのシーンが最初で最後だったという。石田は「ここぞとばかりみなさんが出てくるシーン。とても緊張感があり、華やかな場面。同時にすごく難しかったです」と撮影を振り返っている。西島も「とても重要な場面で、互いに感情をぶつけ合うシーンは、僕は出ている側でしたが見応えがありました」とコメント。中村は「先輩たちがとてもフランクで、気さくに話しかけてくださいました。役者同士という意味では大きな胸を借りるつもりで、正面からぶつかっていけることができました」と大先輩たちとの濃密な時間を振り返った。