カオナビは9月23日、「リモートワーク」に関する調査結果を発表した。調査は8月21日~24日、20代~60代の有業者(自由業を除く)9,816名を対象に、インターネットで行われた。

  • リモートワーク実施率(全体)

    リモートワーク実施率(全体)

リモートワークの実施状況について尋ねたところ、「毎日リモートワーク」が7.5%、「出社とリモートワークを併用」が15.7%と、リモートワーク実施率は23.2%という結果に。前回調査の5月時点(35.5%)から、約3カ月で12.3pt減少した。

地域別にみると、全体平均の23.2%を超えたのは「首都圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)」(38.8%)のみ。また、会社規模別では、規模に比例してリモートワーク実施率が高く、地域別・会社規模別のいずれも前回調査と比較して大きな変化は見られなかった。

出勤形態については、前回調査と比較して、「毎日リモートワーク」(7.5%)の割合は9.9ptの減、「毎日出社」(73.6%)の割合は15.1ptの増。現在リモートワーカーは少数となり、「出社する働き方」に多くの人が戻ってきていることが伺える結果となった。

  • リモートワーカーの内訳

    リモートワーカーの内訳

リモートワーク実施率は23.2%であったが、この実施率には、フルリモートワーク(=勤務時間の90%以上がリモートワーク)も、部分的なリモートワークも含まれている。そこで、「勤務時間の中でのリモートワークの割合」について調査したところ、「フルリモートワーク」が7.2%、「勤務時間の半分以上」が6.6%、「勤務時間の半分未満」が8.2%となり、「リモートワークを実施している」という回答でも、その実情には大きな差があることが明らかとなった。

  • リモートワーク実施率(職種別)

    リモートワーク実施率(職種別)

職種別にリモートワーク実施率をみると、「営業職」(35.0%)、「事務系管理職」(32.9%)、「事務職・技術系事務職」(32.3%)が上位に。前回調査と同じ顔ぶれではあるものの、前回に比べて実施率は低下しており、特に「毎日リモートワーク」については、「営業職」と「事務系管理職」で17.3pt、「事務職・技術系事務職」で12.5pt減少した。

また、「公務員」は6.7%と、前回調査(36.8%)から30.1ptもの大幅減に。さらに、現場中心の職種であることから、「保安職(警察官、消防官、警備員など)」(4.9%)も16.0pt減少した。

業種別でみると、前回調査同様、「IT・インターネット」(61.0%)が断トツのトップに。しかしながら、「毎日リモートワーク」の割合は前回調査(52.0%)から20pt以上もダウンしており、先進的に見えるIT・インターネット業界でも、「出社回帰」の流れがあったことがうかがえる結果に。

一方、顕著にリモートワーク実施率が下がった業種は、「公共」(前回調査比- 25.4pt)と「金融」(同-21.9pt)だった。