【自己PRの書き方】履歴書にはどう記載する?

自己PRがない状態から抜け出して、ようやく履歴書に自己PRを記載する場合、次に困るのは自己PR内容の組み立て方です。

ここでは、履歴書に記載する自己PR内容の組み立て方についてくわしく説明します。

  • 履歴書に記載する自己PR内容の組み立て方

    履歴書に記載する自己PR内容の組み立て方

文字数は200文字程度にまとめる

履歴書に記載できる自己PR欄の文字数は、2~3行で200文字程度といわれています。履歴書に自己PRを記載する場合は、200文字を意識して、伝えたいことをコンパクトにまとめて記載しましょう。

長所を結論として冒頭に書く

冒頭は、自己PRしたい長所を結論として記載します。

  • 私の長所は〇〇です。
  • 私のアピールポイントは〇〇です。

出だしはシンプルで構いません。あまり長く書いてしまうと冗長に感じられ、エピソードを各文字数が少なくなってしまいます。

長所がはっきりわかる過去のエピソードを探す

次に長所がはっきりとわかるエピソードをひとつピックアップして記載します。先ほども説明しましたが、どういうエピソードで、どのような結果が出たかを具体的に説明できればベストです。

その長所を仕事でどのように活かすかで締めくくる

最後に、長所をどのように活かしてその会社で活躍できるかを説明します。自己PRポイントが計画性なら「着実な計画を立てて仕事に臨み、御社に貢献したいと考えます」という形でまとめるのもいいでしょう。

せっかく長所があることをアピールしても、会社でどのように活かせるかに結び付けなければ、会社に対して自分にはどのような価値があるかを示せません。

履歴書に記載する200字の自己PR例文

最後に、ここまで説明してきた内容を踏まえて、履歴書に記載する200字の自己PR用例文を紹介します。

  • アピールポイント : 計画性
  • エピソード : アルバイトで4年間400万円を稼いで学費を払い終えた
  • 最後のPR : 計画性を活かして着実に仕事を進めることで御社に貢献したい

(結論)
私の長所は計画性です。

(課題)
大学の学費を奨学金とアルバイトで賄っていましたが、年間160万円の学費のうち100万円はアルバイトで稼がなくてはなりませんでした。

(アピールポイントによる解決)
私は通帳を貯金用と給料用に分けて別管理にするとともに、シフトアプリを利用して計画的に稼げるようシフトを組みました。

(成果)
その結果4年間で400万円の学費を無事に支払うことができました。

(最後のPR)
この計画性を活かし、着実に仕事を進めることで御社に貢献したいと私は考えています。

上記で約200字となります。この例文の構成を参考に、自己PR文を作ってみてください。

【自己PRの書き分け】履歴書と職務経歴書はどう書き分ける?

転職の場合は、履歴書だけではなく職務経歴書も求められます。この書類には、どちらも自己PRの欄があります。この場合はどのように対処するかを説明します。

  • 履歴書と職務経歴書の両方に自己PRが欄がある場合の対処法

    履歴書と職務経歴書の両方に自己PRが欄がある場合の対処法

履歴書の自己PRは職務経歴書の要約にする

履歴書と職務経歴書の両方を提出する場合は、自己PRのポイントは同じにして、職務経歴書にくわしく記載し、履歴書の方は要約を記載します。

職務経歴書の自己PRは、職務経歴の内容を補足する形で、「この仕事をしていた時〇〇を経験して〇〇力を培った」とまとめましょう。職務経歴によってどのような能力が得られたのかが伝わりやすくなります。

職務経歴書の自己PRは400字程度が適切

職務経歴書の自己PRは400字程度が適切だといわれています。履歴書と比較して倍の情報量なので、エピソードの部分を増やして、アピールポイントの背景についてさらに強化した説明をするなどの工夫してみましょう。

職務経歴書に記載する400字の自己PR例文

ここまで説明してきた内容を踏まえて、職務経歴書に記載する400字の自己PR用例文を紹介します。

  • アピールポイント : スタッフ管理能力
  • エピソード : 大規模プロジェクトで苦労した経験
  • 最後のPR : 即戦力のプロマネとして御社に貢献したい

(結論)
私の長所はスタッフ管理能力です。

(課題)
1チーム10人の小規模チームでマネジメントをしていた私ですが、複数のベンダーがチームを組むライフライン系大型プロジェクトに参加することになりました。管理チームの人数は50名に。これまでは全員へ丁寧なヒアリングを行うチーム運営をしていましたが、それでは難しい規模です。

(アピールポイントによる解決)
上司とも相談した結果、私は進捗管理面で信頼できるサブリーダー10名をアサイン。1チーム5名×10チーム編成で進捗管理をしました。私自身はサブリーダー10名と会議をして問題を解決にあたります。技術力の高いメンバーだけの技術チームを作り、問題の解決に専念できるようにしました。

(成果)
その結果、私のチームは2年間で5,000万円もの利益を出し、次期プロジェクトの発注も得るほどクライアントからの信頼を得られました。

(最後のPR)
このスタッフ管理能力を活かし、御社でもプロジェクトマネジメントを通じて業績の貢献をしたいと考えます

上記で400字弱の自己PRとなります。この程度のボリュームを意識して、自分なりに自己PR文を構成しましょう。

【まとめ】「自己PRがない」って本当?

自己PRがまったく存在しない、という人はいません。誰にでも個性はありますので、視点を変えて検討を進めていくと、自己PRできるようになります。ツールや他人の力も借りて、希望する企業に自分の人となりが伝わるようなアピールポイントを見つけましょう。

アピールポイントが複数あって迷う場合は、就職・転職を希望する会社が求めている人物像に近いアピールポイントを選ぶといいでしょう。ただし、無理に理想の人物像に近づける必要はありません。自分のアピールポイントを定量化して客観的にアピールすることが大切です。