元号が「平成」から「令和」に変わって2作目となる「仮面ライダー」シリーズ『仮面ライダーセイバー』が、いよいよ2020年9月6日から放送開始となる。今回のシリーズは"聖なる剣"で運命を切り拓く仮面ライダーが"複数"登場することがアナウンスされ、大きな話題を集めている。

山口貴也(やまぐち・たかや)1997年、神奈川県出身。スターダストプロモーションに所属し、映画「OUT OF THE BLUE~俺の人生無駄ばかり~」(2019年)、AbemaTV配信のリアリティショー「オオカミくんには騙されない」(2017年)、各社CMなど幅広いジャンルで活動中。趣味はドライブ、スニーカー、特技はサッカー、泡立て。2020年9月から『仮面ライダーセイバー』で新堂倫太郎/仮面ライダーブレイズ役を務める

突如、現実世界の一部が異世界「ワンダーワールド」に飛ばされる奇妙な現象が起きる。はるか昔から人知れず、大いなる力を持つ「本」を守り、世界の均衡を保ってきた組織「ソードオブロゴス」に属する剣士・新堂倫太郎(しんどう・りんたろう)は、「仮面ライダーブレイズ」に変身し、小説家・神山飛羽馬(かみやま・とうま)/仮面ライダーセイバーと共に、現実世界と「本」の世界を守るため凶悪な敵に挑んでいく。

『仮面ライダーセイバー』放送開始を記念し、今回は仮面ライダーブレイズ/新堂倫太郎を演じる山口貴也にインタビューを実施。組織とルールを何よりも優先し、生真面目でとっつきづらいところがありながら、意外にも"スイーツ好き"といった一面を持ち合わせる倫太郎を、いかにして魅力ある人物として表現していくのか。強い意思と熱き情熱を感じさせる大きな瞳を輝かせる山口から、本作にかける意気込みを聞いた。

――7月29日に行われた製作発表会見で『仮面ライダーセイバー』の全容が明らかとなりました。会見を終えた直後の、率直な感想をお聞かせください。

発表会見の最後に、東京スカパラダイスオーケストラのみなさんが集まって、茂木欣一さんがエンディングテーマ「仮面ライダーセイバー」を歌われたとき、感激のあまり泣いてしまったんです。オーディションで役が決まったときも感じましたが、会見に出たことで改めて「仮面ライダーになったんだな……、今まで頑張ってきてよかった!」という思いがこみあげてきて、自然に涙が出てきました。

――ライブ配信でも、山口さんがスカパラのみなさんを前にして感激されている姿が映っていて、観ている方々にもその強い思いが伝わっていると思います。山口さんが仮面ライダーになりたいという夢を抱いたのは、やはり子どものころに「仮面ライダー」シリーズを観ていたからだと思いますが、当時好きだったのはどんな仮面ライダーでしたか?

『仮面ライダークウガ』(2000年)、『仮面ライダーアギト』(2001年)、『仮面ライダー龍騎』(2002年)あたりが、僕にとっての仮面ライダーの原点です。テレビ画面を真剣に見つめていて、変身ベルトの玩具を買ってもらって遊んでいた思い出が残っています。僕にとって「仮面ライダー」は、子どものころに憧れた「ヒーロー」そのもののイメージなんです。

――『仮面ライダーセイバー』に出演するにあたって、子どものころに抱いていた仮面ライダーのイメージが変わったりしましたか。

幼いころはまだ、仮面ライダーの"変身"シーンや怪人と戦うアクションにしか目がいっておらず、細かなストーリーが理解できていませんでした。後になってから、"戦い"だけじゃなくて各キャラクターそれぞれの深いドラマがあることに気づきました。『仮面ライダーセイバー』も同じく、変身後のアクションの魅力だけでなく、いろいろな人物たちが複雑に入り組んで、見ごたえのあるドラマが作り込まれています。

――山口さんが演じられる新堂倫太郎とは、どんなキャラクターなのでしょう。

倫太郎は「ソードオブロゴス」に属する「水の剣士」という設定で、戦士としては非常に強く、頼りになるのですが、現実世界のことは本で読んだ知識しかなくて、子どもでも知っているような常識的な物事を"知らない"という男なんです。「スマートフォンとは何なんだ?」みたいな感じで、みんながふだん使っている道具も本で一応の知識はあるものの、実際に使ったことがないので「どうやって使うんだろう?」と考えたりして(笑)。それだけに、どんなことにも興味津々で、積極的に体験してみたいと思っているんです。僕が倫太郎の設定を聞いて最初にイメージしたのは、アメコミヒーローの「キャプテン・アメリカ」でした。自分が生きていた時代とはすっかり様子が変わってしまった現代によみがえったヒーローで、周囲のことが何もわからない……みたいな感覚が共通しているかな、と思いました。

――倫太郎の衣装についての感想を聞かせてください。

すごく気に入っています。衣装デザインの段階で、僕の意見や希望も取り入れてもらったんですよ。襟のところや、コートが割れている部分など『スター・ウォーズ』シリーズのジェダイの騎士みたいで、まさに戦士が身に着ける戦闘服といったイメージなんです。