三井住友カードは、ポイント特化型プラチナカード「プラチナプリファード」の発行を9月1日から開始することを発表した。都内で行われた説明会および新CM発表会には、大西幸彦社長が登壇したほか、CMに出演している俳優の小栗旬も登場し、新カードの印象や自身のキャッシュレスライフなどについて語った。
キャッシュレス時代のニーズに応える、新発想のプラチナカード
第一部では同社のキャッシュレス戦略や新登場するカードについて、大西社長が説明した。
昨年は事業者向けに次世代決済プラットフォーム「stera」やデータ分析支援サービス「Custella」をリリース、今年2月には30年ぶりにクレジットカードのデザインを一新し、カードアプリもリリースするなど、快適なキャッシュレス環境を整えることを目指してきた同社。「引き続き、クレジットカードの既成概念にとらわれず、お客様の目線で安心安全、便利、そしてお得なサービスを展開していきたい」と大西社長。そして、このほど登場する「プラチナプリファード」は、「従来とまったく異なる発想のプラチナカード」だという。
ゴールドやプラチナといったいわゆるプレミアムカードは、一般のカードに比べて限度額が高く設定されており、専用のコンシェルジュサービスや空港ラウンジの利用など付帯サービスが充実している。
しかし、スーパーやコンビニなど日常の買い物や、公共料金の支払いなど、カード決済が増えキャッシュレス化が進む社会において、プレミアムカードの世界に新たなニーズが生まれてきていると同社は分析。そこで「付帯サービスはシンプルなまま、たくさん使えて、具体的なメリットの見えるもの」をと、プレミアムカードならではのサービスは最低限にして、ポイント還元に力を入れた"ポイント特化型"のプラチナカードとして誕生するのが、プラチナプリファードだ。
大西社長は「プラチナカードのステータスを守りながら、わかりやすいメリットを提供することで、キャッシュレスの時代にふさわしい、新しいカードの選択肢をご用意した」と胸を張る。
機能面でもデザイン面でも日常使いにぴったり
プラチナプリファードの年会費は3万円(税別)。ベースポイントはショッピング利用で1%、プリファードストア(特約店)での利用ならプラス1〜9%ポイントアップする。さらに、毎年の利用額に応じて100万円ごとに継続ポイントとして1万ポイント、最大4万ポイントが付与される。
例えば年間200万円利用した場合、ベース還元で2万ポイント、継続特典2万ポイント、さらに特約店での利用のポイントアップ分を上乗せすると、年会費分を差し引いても年間1万円以上お得になる計算だ。しかも初年度は、入会特典として入会後3カ月で40万円以上の利用で4万ポイントが還元されるので、これだけで年会費分をクリアできる。
"年間200万円"に少々ハードルの高さを感じる人もいるかもしれないが、普段の買い物や家計の固定費の支払いなどカードの利用シーンが増えてきていることを考慮すれば、決済手段をまとめることで到達可能な金額と言えそうだ。
ポイント還元率がアップする特約店は、旅行や百貨店などのほか、コンビニやスーパー、ファーストフード、ドラッグストアなど、特別なシーンから日常で使う店まで幅広いジャンルがカバーされていることもうれしい。
カードデザインは、プラチナカードのイメージであるブラックに加えてホワイトも用意し、高級感とシンプルさを意識したもの。カード番号や有効期限などは裏面に記載されるなど、パーソナルな情報への配慮も。「クレジットカードはこういうものだ、プラチナカードはこういうものだ、という固定観念にとらわれず、これからも新しい次世代のサービスを提供していきたい」と大西社長は話した。
俳優・小栗旬もキャッシュレスライフを実践中!
続いて行われた第二部では、CMに出演している俳優・小栗旬を迎えて、大西社長とのトークショーが開催された。2年前から同社のCMに起用されている小栗は、9月1日からオンエアの新CMについて「今までは"Have a good Cashless."ということ(キャッチフレーズ)で、"お金ってなんだろう?"ということを探している旅人のようなキャラクターをやらせていただいていたんですけど、今回は突然、ビジネスマンにガラッと変わって(笑)。ひたすらひとりでしゃべり続けるというもので。でも、非常におもしろくやらせていただきました」と撮影を振り返った。大西社長が「なかなかカード商品のCMは難しいと思うが、新しさを見事に演じていただいた」とコメントすると、小栗は「光栄です」とうれしそうに応えた。
そして、話題はキャッシュレスライフについて。小栗は「僕もあんまり現金を持たなくなってきましたね」と話し、「キャッシュを使わなきゃいけないお店もあったりして、"ヤベー、(現金を)入れてなかった、みたいになっちゃうこともありますよね」と"キャッシュレスあるある"を経験したことも告白。「海外ではほぼほぼキャッシュレスですが、日本で普通に生活していても、キャッシュを出さなくても済んでしまう状況が非常に多くなったなと思う。自分も完全にその波に乗っている」と小栗が言うと、大西社長も「そうですね。仕事柄、スーパーなどに行くとレジでみなさんがどういう払い方をしてるかを見てしまいますが、本当に現金でのお支払いが少なくなってきたなと思いますね」と、2人ともキャッシュレス化が進んでいることを実感している様子。
今回、ポイント特化型のプラチナカードが登場したことにちなみ、カードでたまったポイントの使い道を聞かれると、「今までは家電に換えてきた。そろそろ買い替えどきなのかな~と思っているものを、"あ、ポイントを使ってゲットできるんだ"って」と小栗。大西社長は「(プラチナプリファードのポイントサービスを)どんどん便利にしていくつもりなので、計画して使っていただければ。私の場合は、ポイントは家内が使うっていうふうに決めてたりします(笑)。ご家庭の中でいろいろ考えていただいて……」と自身のポイント活用方法を交えて話した。
プラチナプリファードについて改めて感想を求めれた小栗は「"プラチナなのにポイントに特化してるの?"と、ちょっと矛盾しているような気がしましたが、それがこのカードの最大の武器なんだろうなと思います」と意外性に言及したあと、「僕は、ちょっといいカードを持ってる、みたいな雰囲気で使えるデザインもすごく優れているなと思います」とカードを手に取り笑顔。そして、「とてもお得な、そしてカッコいいカードとなっておりますので、"Have a good Cashless."の世界で、みなさんも過ごしていただけたらいいなと思っております」と締めくくった。