年金支給日がいつなのか、初めて年金を受給する日はいつになるのか。実際に年金を受け取っていないと分からないものです。年金を受給していた家族が万が一亡くなると、年金はどうなってしまうのかも気になります。

本記事では年金支給日はいつになるか、基本的なルールと振り込まれる金額、2021~2022年の年金支給日を具体的に解説しました。また、受給者が亡くなった場合の年金支給日や手続きについても解説します。

  • 年金支給日はいつ

    年金支給日はいつ

2022年の年金支給日はいつ

2022年の年金支給日を下記にまとめました。支給される金額は支給月の直近2カ月の合算分です。つまり、2022年8月に支給される年金は、その直前の2022年6月分および7月分です。

・年金支給日:支給対象月

  • 2022年2月15日(火):2021年12月・2022年1月
  • 2022年4月15日(金):2022年2月・3月
  • 2022年6月15日(水):2022年4月・5月
  • 2022年8月15日(月):2022年6月・7月
  • 2022年10月14日(金):2022年8月・9月
  • 2022年12月15日(木):2022年10月・11月

金融機関や銀行が休日となる場合は、その直前の平日に年金が支給されます。例えば、2022年10月15日は金融機関の休日である土曜日であるため、その前日の10月14日が支給日となります。

  • 2022年の年金支給日はいつ

    2022年の年金支給日はいつ

年金支給日とは

「年金支給日」とひと括りに言っても、国民年金、厚生年金、企業年金があります。それぞれの年金支給日と、年金支給日に入金される金額の計算方法について解説します。

国民年金と厚生年金は偶数月の15日に2カ月分入金

日本の年金制度では、国民年金を基礎年金(1階部分)、厚生年金を被用者年金(2階部分)と呼びます。国民年金は全国民が加入対象です。厚生年金は民間企業の会社員、公務員、私立学校の教職員が加入し、国民年金に上乗せされて支給されます。

国民年金と厚生年金は、どちらも偶数月(2月・4月・6月・8月・10月・12月)の15日に、前月・前々月の2カ月分が入金されます。例えば、6月15日に入金される年金は、4月・5月の2カ月分となります。

なお、年金の受取方法が銀行振込でも金融機関の窓口受取であっても、このルールは変わりません。

企業年金はさまざまな要素により年金支給日が異なる

企業年金は、国民年金・厚生年金に対してさらに上乗せできる3階部分の年金です。会社の制度によって、確定給付企業年金・厚生年金基金・確定拠出年金(企業型)の3種類があります。

確定給付企業年金・厚生年金基金・確定拠出年金(企業型)は、それぞれ年金を支給する団体によって、年金支給日が異なります。そのため、一概に「この日が支給日」とは言えず、各団体に問い合わせが必要です。

厚生年金基金や確定給付企業年金の中途脱退者で、加入期間分の掛け金を企業年金連合会に移している場合、企業年金連合会から年金が受け取れます。

企業年金連合会の企業年金を受け取る場合、支給金額と誕生月によって支給月は細かく分かれています。以下に、年金の支給額と企業年金の支給月・誕生月の関係について表にしましたので参考にしてください。

支給額 6万円未満 6万円~15万円未満 15万円~27万円未満 27万円以上
支給回数 年1回 年2回 年3回 年6回
誕生月が1・2月 4月 6月
12月
4月
8月
12月
2月
4月
6月
8月
10月
12月
誕生月が3・4月 6月
誕生月が5・6月 8月
誕生月が7・8月 10月
誕生月が9・10月 12月
誕生月が11・12月 2月

年金支払日は、支払月の1日です。後払いで前月までの分を支給します。その年の支給額は、毎年1月下旬に「企業年金連合会老齢年金振込通知書」が届けられますので、年間の支払いスケジュールを確認しましょう。

確定拠出年金(企業型)と確定拠出年金(個人型)は、iDeCoという愛称で呼ばれ、3階部分に相当する年金です。iDeCoを年金として受け取る場合は、iDeCoの口座を開設している金融機関ごとに年金支給月や支給日が異なります。

iDeCoを年金で受け取る場合は、年金支給日がいつになるのか、口座開設している金融機関の公式サイトなどで確認しましょう。

あわせて読みたい:iDeCo(イデコ)って何? 個人型確定拠出年金のメリットとは

年金支給日が土日祝日の場合はどうなる?

年金支給日が土日祝日に被った場合、国民年金・厚生年金と企業年金では、ルールが異なります。

国民年金・厚生年金の場合は、15日が土日祝日と被った場合、直前の平日が年金支給日となります。例えば、8月15日が日曜日の場合、年金支給日は、直前の平日となる8月13日の金曜日となります。

企業年金連合会の企業年金の場合は、1日が土日祝日と被った場合、直後の平日が年金支給日です。例えば、8月1日が土曜日の場合、企業年金の支給日は直後の平日に当たる8月3日の月曜日となります。

iDeCoの場合は金融機関ごとにルールが異なりますが、年金支給日が土日祝日に重なった場合、翌営業日が支給日となるケースが多いです。

年金支給日に入金される金額の確認方法

公的年金(国民年金と厚生年金)の場合、年金支給日に入金される金額は年1回自宅に届く「ねんきん定期便」で支給の見込額を確認できます。または、日本年金機構が運営している「ねんきんネット」にアクセスすることでも確認可能です。

企業年金連合会の企業年金の場合は、毎年1月下旬に届く「企業年金連合会老齢年金振込通知書」にて入金金額が確認できます。他の企業年金は運営団体へ、iDeCoは金融機関へ入金額を確認しましょう。

2020~2021年の年金支給日

2020年・2021年における、国民年金および厚生年金の年金支給日は以下のとおりです。

2020年 2/14(金)、4/15(水)、6/15(月)、8/14(金)、10/15(木)、12/15(火)
2021年 2/15(月)、4/15(木)、6/15(火)、8/13(金)、10/15(金)、12/15(水)

2020年・2021年における、企業年金連合会企業年金の年金支給日は以下のとおりです。

2020年 2/3(月)、4/1(水)、6/1(月)、8/3(月)、10/1(木)、12/1(火)
2021年 2/1(月)、4/1(木)、6/1(火)、8/2(月)、10/1(金)、12/1(水)

初めての年金支給日

  • 初めての年金支給日

    初めての年金支給日

公的年金の初支給日はいつになるのでしょうか。

公的年金は原則満65歳から支給開始

公的年金の支給開始年齢は、原則満65歳からです。現在では、1961年(昭和36年)4月2日以降に生まれた男性、1966年(昭和41年)4月2日以降に生まれた女性は、全員65歳からの支給となっています。

初回の年金支給日は奇数月になることもあり得る

年金の受給資格は満65歳になる誕生日の前日に発生します。そして、その翌月から支給対象となります。

例えば、4月8日生まれの人が満65歳を迎える場合、4月7日の翌月。つまり、5月から年金の支給対象となり、5月分と6月分を7月15日に受給できます。また2月1日生まれの人が満65歳を迎える場合は、1月31日の翌月、つまり2月から支給対象となり、2月分、3月分を4月15日に受け取ることができます。

誕生日によっては、初の年金支給日が奇数月になることもある点に注意しましょう。また、1日生まれの人は、誕生日の前日が前月となるため、結果的に自分の誕生月が年金支給月になります。

手続きをしないと年金が受け取れないことに注意

公的年金も企業年金も、年金受け取りの手続きをしないと、年金を受け取ることができません。公的年金の場合は、日本年金機構より、「年金請求書」が送られてくるため、必ず手続きを進めてください。

企業年金連合会から年金を受け取る場合は、企業年金連合会から送られてくる「企業年金連合会老齢年金裁定請求書」に必要事項を記入して手続きを進めます。

年金支給日に関するよくある質問

年金支給日に関する主な質問を3つピックアップしました。気になる質問があれば、回答をチェックしておきましょう。

  • 年金支給日に関するよくある質問

    年金支給日に関するよくある質問

年金受給者が死亡した場合は支給日と金額はどうなる?

年金受給者が死亡した場合、年金受給者と生計を一にする家族は、年金受給者が死亡した月の分まで、年金を受け取ることができます。

公的年金は、偶数月の15日に、前月と前々月分がまとめて支払われる仕組みです。年金受給者が5月に亡くなった場合は、翌月の6月15日に4・5月分の年金が支払われます。

特別支給の老齢厚生年金対象者と支給日は?

厚生年金の受給年齢を段階的に60歳から65歳に引き上げていた期間には、特別支給の老齢厚生年金という制度があります。

特別支給の老齢厚生年金の支給対象者は、1953年(昭和28年)4月2日~1961年(昭和36年)4月1日以前に生まれた男性、1958年(昭和33年)4月2日~1966年(昭和41年)4月1日以前に生まれた女性です。支給日は、公的年金と同じです。

年金の受取方法によって年金支給日は変わるの?

年金の受取方法によって、年金支給日が変わることはありません。受取方法を銀行口座・ゆうちょ口座、ゆうちょ窓口のいずれにしても、年金支給日は偶数月の15日です。

公的年金の年金支給日は偶数月の15日

  • 公的年金の年金支給日は偶数月の15日

    公的年金の年金支給日は偶数月の15日

公的年金の年金支給日は偶数月の15日です。ただし、初の年金支給日は、誕生日によっては奇数月の15日になる場合もあります。企業年金は、企業年金連合会から受け取る場合は支給額と誕生月によって年金支給月が異なりますが、支給日は1日です。

企業年金連合会以外から受け取る企業年金は、運営団体によって年金支給日のルールが異なります。iDeCoの場合は、利用している金融機関によって年金支給日が異なるため、どのようなルールになっているのかを公式サイトで確認しましょう。