「金を払ってるんだから」と無理難題を押し付けられ、胃を痛めながら会社に帰る……こんな経験をしたことがある営業職の人、少なくないのではないでしょうか? 今回は、そんな人にぜひ読んでほしいマンガをご紹介します。
『地元で広告代理店の営業女子はじめました』(イースト・プレス)などの著者である、漫画家のえりたさん(@erita_enikki)がツイッターで公開したエピソード、「モラハラめいたお客様がいた話」。
当時、社会人6年目で求人広告の営業をしていたえりたさんの実体験をもとにした話です。
モラハラにはなんの意味もないし、誰も得しない。そんなものに媚びへつらうことなんてないということを学んだエピソードです。(@erita_enikkiより引用)
担当者の高圧的な態度と否定的な物言いに悩みながらも、1年ほど担当していたえりたさん。しかし退職に伴い、後任へ引き継ぎを行うことになりました。
即拒絶! まさかの修羅場にハラハラするえりたさんですが……。
「お客様が正しくない方向にいたら諭すことも本当の優しさだよ」というYさんの言葉に、営業は「選ばれる側」ではなく対等な「パートナー」なのだと気付くえりたさん。つい、相手の「下」に立ってしまいがちな営業職にとって、大切なことに気付かせてくれるエピソードでした。
このマンガを見た人からは、「安定した結果が出せる営業マンは、ちゃんとお客さん選んでますよね」「そういうふうに働けるようになりたいです」「お客様は神様ではないですよね」「これは本当にかっこいいです」など、共感する声が多く寄せられていました。
このマンガを描いたえりたさんにお話を伺いました。
――1年ほどこの会社を担当されたそうですが、途中で取引をやめようと考えたことはなかったのですか?
すでにこの取引先の本社と太い取引をしていたので、取引をやめることは考えたこともなかったです。
――とてもストレスが大きかったかと思いますが、どのようにして乗り越えられたのですか?
私はもともとこういうクセのある顧客がわりと得意でしたので(今思えば思考停止してただけかもしれません……)、きっとこのお客様にもいろいろ事情があるのだろう、プライベートが大変だったりツラいことがあるのかもしれない……と勝手に妄想してストレスを緩和していました。
――マンガに出てくる先輩のYさんはどのような方でしたか?
媚びがちな私とは真逆の性格で、顧客と対等な立ち位置で仕事をする方でした。言いにくいことも率直に伝えてくれるので、顧客からの信頼も厚かったです。
――今現在、このような取引先に悩む人へ一言メッセージをお願いします。
マンガの中にも描きましたが、取引先とは主従関係でも上下関係でもなく、対等な関係であるべきだと思います。そのためにも、対価に見合ったサービスを提供すること、その上でモラハラめいた言動に対し「傷ついている」ことを伝えてもよいのではと思います。また、一人で悩まず上司や同僚に相談して最適な対処法を聞いてみるのも良いと思います。
Yさんのように毅然とした態度ではっきりと物を言うのは、誰にでもできることではありません。しかし、あくまで営業と顧客は「対等なビジネスパートナー」であることを忘れないようにしたいものです。そして、困ったことがあれば周りの人に相談できる勇気も大切なのかもしれません。
『モラハラめいたお客様がいた話』(1/4)
— えりた (@erita_enikki) August 23, 2020
モラハラにはなんの意味もないし、誰も得しない。そんなものに媚びへつらうことなんてないということを学んだエピソードです。#コミックエッセイ #モラハラ #営業職 pic.twitter.com/QXpHOVkDty