NHK総合にて、8月22日21時から『NHKスペシャル 東京リボーン(5) 「渋谷 迷宮大改造」』が放送される。今年5月末、約54時間かけて実施されたJR渋谷駅の線路切換工事を取り上げる。
渋谷駅周辺は現在、100年に1度といわれる大改造の最中にある。関東大震災の後、街の発展とともに各鉄道事業者が路線を増やし、駅舎を継ぎ足し続けた結果、動線が混乱。施設の老朽化も進み、地震や大雨といった災害時の備えも脆弱な「迷宮都市」と化していたが、いまは人間を守る「防災都市」へ生まれ変わらせる取組みが進んでいるという。
JR渋谷駅の線路切換工事は5月29日深夜から6月1日早朝まで実施。埼京線・湘南新宿ラインの列車などが使用する下り線路の切換工事とともに、それまで駅南側にあった埼京線・湘南新宿ラインのホームを北側へ移設し、山手線のホームと並列化する工事が行われた。54時間のうちにホームを350m移動させ、線路を500mにわたって軌道修正する大工事となったが、その間も山手線(埼京線・湘南新宿ラインと並行)は通常ダイヤで運転を行った。
新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言の解除後に工事が行われたため、現場では感染予防という困難も加わり、関係者はマスクとフェイスシールドを着用。密を避けつつ、時間通りに工事を完了させるという、かつてないミッションとなった。『NHKスペシャル 東京リボーン(5) 「渋谷 迷宮大改造」』では、工事の全貌を紹介するとともに、迷宮都市から防災都市への「リボーン」を試みる渋谷の挑戦が描かれる。