先月5日に1st写真集『りんくまちっく』(集英社)と1stスタイルブック『明日、もっとキレイになる りんくまがじん』(集英社)を発売した久間田琳加(19)。異例の2冊同時発売を祝福する声がSNSに溢れ、発売から間もなく2冊揃っての重版が決定したことからも、相当熱量の高いファンに彼女が支えられていることがうかがえる。
スタイルブックには『Seventeen』トップモデルとしての「美」の経験値を注ぎ込み、そして写真集にはありのままの姿で「等身大の19歳」を記録。久間田にとって、この2冊はどのような意味を持つのか。そして、美容と向き合い続けてきた1つの結論とは。発売前にその本音を探った。
■写真集は「自分が見たことがないような表情も」
――2冊同時発売を発表した時、インスタの反応がすごかったですね!
ちょっと安心しました(笑)。お話を頂いた時はすごくうれしくて、発売に向けて準備もしていましたが、ファンのみなさんがどういう反応をしてくださるのかドキドキ感もあって。こんなにコメントを頂けると思ってなくて、ありがたかったです。
――結構、準備期間も長かったんですか?
お話を頂いてから、だいたい1年ぐらいは経ってたかと思います。もともとの性格もそうなんですが、「良いものを作りたい」と思った時に周りに目がいかなくなるタイプで(笑)。1週間ぐらいでまとめて撮影したんですけど、家では食事をして寝るだけでの生活で、無駄口は1つもなかったと思います(笑)。
――スタイルブックと写真集はどのような流れで撮影したんですか?
先にスタイルブックを撮り終わって、その1カ月後ぐらいに写真集を撮りました。
――久間田さんのアイデアも取り込まれているそうですね。
私自身、美容が好きで『Seventeen』の企画も組んでもらっていたりしたんですけど、そこだけでは全ての知識を伝えることができなかったので、「美容本」が1つの希望としてはありました。編集の方も同じように思ってくださっていて、意見が一致したのでスタイルブックは美容をテーマにすることになりました。写真集は、そこまでしっかりした打ち合わせはなくて。カメラマンの川島小鳥さんとは初めてだったので、撮影前にお話する機会を頂きました。もともと、川島さんのお写真が好きで、「写真集を出すなら、絶対に川島さんに撮っていただきたい!」という強い思いがあったので、実現できてうれしいです。
――撮影はいかがでしたか?
フィルムの撮影だったので、現場で写真が一枚も確認できなかったんです。モデルとしては初めての経験で出来上がりの写真を見るまでは結構不安でしたけど(笑)、川島さんの世界観というか、雰囲気のある写真をたくさん撮っていただきました。自分が見たことがないような表情もあって。スタイルブックは『Seventeen』の延長線上のようなイメージなので「120%見てください!」と胸張って言えるんですけど、写真集は……不安があります(笑)。2冊セットで見比べて頂いた方が、より違いも分かるのかなと思います。
――スタイルブックを読むと、「美容=やらなければいけないこと」ではなく、「美容=楽しむもの」という印象を受けました。
心構えとして、いつも思っていることです。何事も楽しみながらできた方が、絶対に良いじゃないですか? 「これを全部やろう」ではなくて、「興味を持ったところだけやってみよう」ぐらいの気持ちでいいんじゃないかと思います。
――小中学生からモデルをやられていますが、その頃から今のような考え方なんですか?
高校生ぐらいからです。専属の雑誌が『Seventeen』になって、メイクも「足すだけじゃなくて、引くことも大事」というのを学びました。そういう“メイクの幅”があることを知って、もっと追求していきたいなと思うようになったんです。それまでは、もちろんメイクも好きだったんですけど、足すことしか知らなくて。でも、メイクを引いていくことで“別の自分”になれることを知った時に、メイクの奥深さと楽しさを感じることができました。学生時代の友達に、久しぶりに会ったら「本当にメイク薄くなったね」と言われて。本当にうれしいです。私もちゃんと大人になったんだなって(笑)。これからも、年相応のメイクを追求していきたいです。
――高校を卒業したことで、自分を磨くことに対する意識が変わったとも書いてありました。
学生の時は、勉強も仕事もやらないといけなくて、自分の趣味の時間があまりなかったんです。その時間ができるようになって、そこで美容を追求できるようになったからこそ、今回の本につながったんじゃないかと思います。
■SNSをもっとうまく使っていくには
――ファンの方には、小中高生も多いと思います。伝えたいことは?
美容に関しても無理をしないことが大事だと思います。ハッピーな気持ちにならないと表情にも現れるし、自分が気になっていても、実は周りは全く気にしていないようなこともきっと多いはず。だから、自分の気になることを集中して直していくというよりかは、「自分の良いところ」を伸ばしていくことの方が絶対に良いと思います。
――過去にそのような経験があったんですか?
昔は、自分が気にしていることを考えすぎて落ち込んでしまうこともありました。でも、歳を重ねるにつれて、それは何にもプラスにならないということに気づいて。それよりも、周りの方から褒めてもらえたことを自分の中にちゃんと溜めて、それを良さとして伸ばしていった方が自分の魅力に繋がるのかなと。今はそういう考えに至りました!
――以前取材させて頂いた時、ファンの反応が働くモチベーションになっているとおっしゃっていましたね。そういったことも、ファンの支えがあったからこそ気付かされたことなんですかね?
そうですね! 2冊の発売を発表したときもたくさんコメントをくださって、不安な気持ちがなくなりました。ファンの中には『ニコラ』の小学生時代から応援してくださっている方もいて、今でもそういう熱心に支えてくださる方々に自分は支えられているんだと実感します。「琳加ちゃんにいつも元気をもらっています」や「悩み事があったんですけどなくなりました」とか、私がきっかけで元気をチャージできた方がこの世の中にはいるんだなって。このお仕事はそういう役割もあると思うので、すごくうれしいです。
それから、自粛期間を経験して、SNSをもっとうまく使っていくにはどうしたらいいんだろうと考えるようになりました。その中で、インスタライブやYouTubeも大事になってくる要素なのかなと。ファンの皆さんと以前のように会えないからこそ、交流できるような環境を自分で作っていくことも大事なことなんだと、改めて思うようになりました。
■プロフィール
久間田琳加
2001年2月23日生まれ。東京都出身。「Seventeen」専属モデル。モデルとして、TOKYO GIRLS COLLECTION、Girls Award、関西コレクション、シンデレラフェス、超十代など数々のファッションショーでも歓声を集める。2017年10月からスタートした自身初の冠ラジオ番組『りんくま*めがへるつ』では「レコメン!」最年少パーソナリティとして抜てきされた。また2018年11月の全国公開の映画『ヌヌ子の聖★戦~HARAJUKU STORY~』では初主演を務めた。2019年4月からはNHKEテレ『ガールズクラフト』の新MCに選ばれるなど、TVやラジオ、映画にも活躍の場を広げている。