みなさん4連休の予定はもうお決まりだろうか? 昨今の外出自粛の影響により、家の中にこもりがちだという人も多いはず。外へ出たいけれど、人と「密」になる環境は不安……。そんなひとにもおすすめなパブリックアートがこのほど、豊洲に登場した。

  • 「空から降り注ぐ憑依する滝」

    チームラボ 空から降り注ぐ憑依する滝 2020 (C) teamLab

空から降り注ぐ憑依する滝

プログラマーやエンジニア、CGアニメーターなどからなる「アート集団」として活動するチームラボ。同社は7月16日、新作として東京・豊洲にある「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」にて、巨大なパブリックアート「空から降り注ぐ憑依する滝」の一般公開を開始。代表 猪子寿之氏から、見どころやポイントを聞いてきた。

  • 「空から降り注ぐ憑依する滝」

    チームラボ 空から降り注ぐ憑依する滝 2020 (C) teamLab

「空から降り注ぐ憑依する滝」は巨大なパブリックアート。空から光がさすように滝が降り注いでいる。本作は、代表 猪子寿之氏やチームメンバーの「地上に滝を降らせたい」という思いのもとに生まれたという。

流れる水は、本物の水を3D空間上で流したのち、その表面を"線"で描いているそう。作品に近づいたり、上に立ったりすることで水の流れが変化し、作品と自分が一体化するような感覚を味わうことができる。

  • 「空から降り注ぐ憑依する滝」

    チームラボ 空から降り注ぐ憑依する滝 2020 (C) teamLab

流れる滝は足もとまでつながっており、上を歩くと滝に包まれた感覚になれる。取材時は雨が降っていたのだが、作品と空から降ってくる雨、自分自身が一体化しているような感覚を味わった。時間や天候に左右されることなく、さまざまな楽しさを与えてくれる作品だ。

猪子氏は本作について、「空から光となって生まれた存在として、光の彫刻を作りたいという思いから作成しました。作品に空が映り込み、表情が変化するので、時間や天候に応じて異なる表情を見せてくれます」と解説してくれた。

ちなみにチームラボの猪子氏は、本作の「夜の姿」が1番お気に入りとのこと。みなさんにも「空から降り注ぐ憑依する滝」の色々な表情を楽しんでみてほしい。

  • 「空から降り注ぐ憑依する滝」

    遠くからも存在感はばっちり 

さらに今作は、屋外にて実施されている巨大なパブリックアートとなるため、人混みを気にせずに、遠くからでも鑑賞可能となっている。

作品への思いとしてDMM.com 最高執行責任者の村中悠介氏は、「電車からも、歩きながらでも気軽に楽しめるようなアートを作りたいと思い、パブリックアートを発表しました。『豊洲の新しいシンボル』になってくれたらという思いも込めております」と語った。

"ひまわり"を感じられる夏の期間限定演出も

  • 「人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング – Infinity -」

    チームラボ 人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング 2016-2018 Sound by Hideaki Takahashi (C) teamLab

さらに同施設では「空から降り注ぐ憑依する滝」のほかにも、室内展示にも夏の季節限定の演出が追加された『人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング – Infinity -』にて、水面に散るひまわりを見ることができる。

同作は、水の中を歩きながら、水面に描かれる鯉や花に触れられる作品。自身が歩き、水面を揺らすことで作品の表情が変化する仕掛けとなっている。

  • 「人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング – Infinity -」

    足元で散るひまわりの花が幻想的に水に溶け込んでいく

作品はコンピュータープログラムによって表現されており、鯉が水の中を歩く人にぶつかると、花となって散っていく。水面に描かれる鯉や花は、予め記録された映像を再生しているのではなく、水中を歩く鑑賞者の影響を受けながら、変容し続けているという。

  • 「人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング – Infinity -」

    チームラボ 人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング 2016-2018 Sound by Hideaki Takahashi (C) teamLab

作品の中を練り歩き、そして直に触れることで作品に影響を与えるという感覚は、これまでにない体験だ。「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」の作品のなかでも、特に「作品との一体感」を感じられる作品になっている。

また大人になると「膝下まで水に触れる感覚」というものを味わえる機会が少なくなってくるのではないだろうか。そういったシンプルな"非日常的な楽しみ"も魅力のひとつだといえる。

夏らしい爽やかなオレンジや黄色が彩る水面を身体全体で感じることができるはずだ。

チームラボが生み出す"水の世界"

  • 「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」

    チームラボ 空から降り注ぐ憑依する滝 2020 (C) teamLab

「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」は、超巨大な4つの作品空間を中心とした計8作品による「水に入るミュージアム」。このたび、2020年秋までと予定していた会期を2022年末まで延長することを発表した。

昨今のコロナ禍において、チームラボでは「館内入場人数の制限」や「十分な間隔がとれる待機ポイントの設置」、「人の手が触れやすい仕切りカーテンの撤去」など、徹底した感染症対策を実施している。

それでも不安を感じるという場合にも、パブリックアートは無料で鑑賞可能となっている。このような状況でも充実した時間を過ごせる「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」。明日からの4連休やお盆休みを活用して、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

  • 「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」
  • 「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」
  • 「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」