お笑いコンビ・どきどきキャンプの“サトミツ”こと佐藤満春がパーソナリティを務めたニッポン放送特番『佐藤満春のあなたの話、聴かせてください』が、12日(25:30~27:00)に生放送された(放送から1週間まで「radiko」タイムフリーにて聴取可能)。
この番組では佐藤が、リスナーの「語り尽くしたい好きなものの話」「誰にもわかってもらえない趣味」など熱のある話を聞き続けていった。佐藤は『オードリーのオールナイトニッポン』(毎週土曜 25:00~27:00)の構成作家も務めており、ニッポン放送と縁が深いが、同局で単独パーソナリティを担当したのは今回が初のこと。
生放送直後の佐藤を直撃すると、「急に決まった」という特番の舞台裏を明かしてくれた。
■自ら企画した特番「オードリーのラジオ前に…」
――まず、生放送を終えての感想をお聞かせください。
僕がどうこうというよりは、リスナーやゲストの皆さんがすごく興味深い話をたくさん聴かせてくれたので、すごくやって良かったなと思いますね。
――どういう経緯で、今回の特番が決まったのでしょうか。
ラジオがすごく好きなので、もともと(『オールナイトニッポン』プロデューサーの)冨山さんに、特番の企画書をずっとあてていました。そしたら、4日のオードリーのラジオ前に、「来週の日曜、この時間がぱっと空いたからどうですか」っていう話になって。20分ぐらいで、その場で企画書を書いて、いくつか提案しました。たしか、1番最初に書いたやつが採用されましたね。
――『オードリーのオールナイトニッポン』にも構成作家としてつかれていたりと、縁が深いニッポン放送ですが、単独パーソナリティを務めたのは今回が初ですか。
ゲストとして出ることしかなかったので、初めてですね。
1人で生放送でしゃべるというのは、別の放送局でやっているんですけど、「ここの席って、あのときに『レオなるど』で礼央さんが座っていた場所だな」とか「オードリーも立ち上げのときは、このスタジオでやってたな」とか、自分が関わった番組の思い出を抱えながらの放送でした。ぱっと空いた時間に枠を与えていただけるニッポン放送さんに感謝だなという感じですね。
――オードリーさんは、今回の特番について何か言ってましたか。
特になんも聞かなかったですね、そういえば。急に決まったから、オードリーは知らないかもしれないです。本当に急で、告知もあまりできなかったし、番宣コメントも僕が録れなかったから、吉田(尚記)アナウンサーがやってくれました。
■「いろんな方の協力がないと成立しない」
――今回の放送では、いろいろなゲストが電話出演したり、コメント出演したりしてましたね。
いやーありがたかったですね。特に山寺(宏一)さんってめちゃくちゃなスターじゃないですか。なのにこんな深夜に電話して、「トイレの話しゃべってくれ」ってお願いして、しかも最終的にカバオくんとかを無茶ぶりしてやらせるって(笑)。本当にサービス精神の塊みたいな人なので、やっていただけますけど、贅沢だなという。
くるりの岸田(繁)さんも、僕はずっと青春時代からくるりを聴いて育っているんで、うれしかったです。かなりマニアックな話を聴かせてくださって最高でした。トイレBIG3でいろいろ挑戦していきたいのと思いますので関係各所の皆様どうぞよろしくお願いします! トイレの魅力を探るロケに行きたいです。
(ダーリンハニーの)吉川君は相変わらず面白い鉄道トークをしてくれましたし、土屋礼央さんはラジオでしか体感できない遊びを披露してくださり、企画性も含めて本当にすごい人だなと思いました。3人でトトトというライブをやってきたのもあるので、こんな場で共演できたのもうれしかったです。
出てくれたリスナーの方々やスタッフさん、いろんな方の協力がないと成立しないことを本当に痛感した放送ですね。別に僕自身がなんかしたという感じでは全然なかったです。
■ラジオの魅力は「向き合い方が1対1の感じがする」
――「好き」が放送のテーマでしたが、サトミツさん自身、ラジオ好きとしても知られています。改めてラジオの魅力をお聞かせください。
リスナーとして聴くのももちろん好きなんですが、向き合い方が1対1の感じがするからですかね。今日もそうでしたが、色んな話を聞いて、みんなで共感、体感する一方で、DJと1対1で会話をしているような部分もある人間味、温度感というか。ラジオって、すごくむき出しに出ると思うんですよね。だから、あんまり取り繕うことができないなと。
――『オドぜひ』や『激レアさん』を見ていると、オードリーさんからは多様性を尊重するような姿勢を感じます。今回の放送でも、サトミツさんから同じ姿勢を感じました。
僕の「トイレ好き」というのは、やっぱりすごくマニアックだし、奇をてらってると思われたり、変に取り扱われてしまったりすることも多かったんです。別にそれでも全然かまわないんですけどね。生きにくさって言っちゃうと、なかなか強い言い方かもしれないけど、同じようなことを感じている人も多いだろうなと思って、この企画をやりたかったんですよ。
吉川君も言ってましたけど、昔は鉄道好きと言ったら、すごい変な目で見られたりとか。ほかの趣味を持った人も、「変に見られちゃう」と思ったり、伝わらないもどかしさがあったりを抱えつつ、自分が好きなものをただ信じて行動してると思います。
だから、「そういう人がいていいんだよ」って背中を押せる放送になればいいなと。リスナーさんも、今回話してくれた人たちを否定してなかったから、すごくよい空間だったなと思いました。
――今回は初めての特番でしたが、第2弾を期待してもよろしいでしょうか。
そうですね。今日出てくれた方もまだまだ語りたいことがあると思いますし、メールもたくさん来てましたけど、今日電話できなかった方もいますので、ふと空いた時間にまたやれたらいいですね。別に「この番組がとにかく面白いので、全員聴いてくれ」とも思わないですが(笑)、第2回があるときは、興味ある方は耳を傾けていただき、話を聴かせていただけばうれしいです。
■佐藤満春
1978年2月17日生まれ。お笑いコンビ「どきどきキャンプ」のツッコミ担当。放送作家としても活動している。現在レギュラー番組として、InterFM897「佐藤満春のジャマしないラジオ」、ラジオ日本「佐藤満春in休憩室」等。