大和ハウス工業は7月8日、20~40代の配偶者がいる個人を対象とした「コロナの前と後、生活に関する実態調査」の結果を発表した。調査期間は2020年6月5~10日、有効回答は1,200人。
コロナ禍により新たな「名もなき家事」が増加
家事には、掃除や料理といった名のある家事のほかに、タオルを取り替える、不要なチラシを捨てるなど見えにくいが必要な「名もなき家事」がある。そこで、新型コロナによる緊急事態宣言以降、家族全員が常に家庭にいる状態が続いたことで、新たな「名もなき家事」が増えたか尋ねたところ、63.9%が「増えた」と回答。男女別にみると、男性55.8%、女性72.0%と、女性の方がコロナ禍による「名もなき家事」の増加を実感していた。
増えた「名もなき家事」の内容は、1位「外から帰ったら必ず手を洗い・うがいを家族に呼びかける」(36.0%)、2位「マスクや消毒液の残量の確認・購入」(33.8%)、3位「ティッシュやトイレットパーパーの残量確認・購入」(33.4%)。全体的に女性の方がスコアが高く、「家族の3食分の食事の献立を考える」は男性6.5%に対し、女性53.0%と女性の負担がより大きくなっていた。
夫婦の家事シェア(家事分担)の割合については、緊急事態宣言前は「妻が8割以上」と答えた男性は52.7%、女性は73.0%と、夫婦間で約20ポイントの差があった。宣言後は「妻が8割以上」と答えた男性は39.5%に減少し、自分が家事を分担するようになったと捉えている様子が窺える。
一方、女性は65.3%と宣言前より8ポイント減少したものの、男性との差は25ポイント以上に広がっており、女性は男性が思うほど「男性の家事分担率の増加」を実感していないことがわかった。