映画『MOTHER マザー』(7月3日公開)の完成披露舞台挨拶イベントが15日に都内で行われ、長澤まさみ、阿部サダヲ、奥平大兼、大森立嗣監督が登場した。

  • 長澤まさみ

    長澤まさみ

同作は『新聞記者』『宮本から君へ』など話題作を送り出す映画会社・スターサンズの河村光庸プロデューサーが、実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得て、『日日是好日』の大森立嗣監督とタッグを組み、新たな物語として映画化した。男たちとゆきずりの関係をもち、その場しのぎで生きてきた秋子(長澤)実の息子・周平(奥平大兼)に奇妙な執着を見せる。やがて身内からも絶縁され、次第に社会から孤立していく中で、母と息子の間に生まれた“絆”が、成長した周平をひとつの殺害事件へ向かわせる。

東京都看護協会 危機管理室 新型コロナウイルス対策プロジェクト アドバイザーによる管理指導のもと行われた同イベントは、客席を1席ずつ空け取材陣を入れる形で行われた。映画イベントもほぼ止まっていた中、久々に登壇した長澤は「久しぶりのこういう公の場ということで、とても嬉しい気持ちです」と笑顔を見せる。

阿部は「久しぶりにカメラの音を聞いてるし、人と会うのっていいなと思って。こちら(ステージ)から見る景色は一生忘れないだろうなって思います」と、これまでとは違う形のイベントにしみじみ。映画館も再開となってきたが、長澤は「公開できると聞いてとても嬉しかったです。もしかしたら今年公開できないんじゃないのかなくらいに思っていたので。たくさんの方に待っててもらっていることを実感していた作品だったので、こんな時期ですけど、映画館も開いてきましたし、自分の体調と相談しながら観てもらえたらいいなと思っています」と語った。

今回オーディションで長澤の息子役に選ばれた奥平は、17歳の新人。「ちっちゃい頃に『マルモの掟』が流行って、調べたら阿部サダヲさんで、初めて知った俳優さんの名前だった」と共演に感慨深い様子。母親役の長澤については「阿部さんの印象がデカすぎて、長澤さんのことがあり考えられなかったんですけど、実際会ったときに、すっごい顔ちっちゃくて、すごいかわいかったので、まともに目を見れなくて話せもしなくて、すごい緊張しちゃって……」と告白する。「そうだったの!? 2回目からは『もう大丈夫です』と言われた」と驚く長澤に、「めっちゃ頑張ってました」と胸の内を明かした。