東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会はこのほど、国際オリンピック委員会(IOC)理事会に、大会の準備状況を報告した。大会延期決定後、さまざまな課題について議論を重ねてきたが、大会の位置づけや原則、ロードマップについて公表した。
東京2020大会は、史上初の延期となる大会になる。2021年の開催に向けた方針としては、「選手、観客、関係者、ボランティア、大会スタッフにとって、安全・安心な環境を提供することを最優先課題」「延期に伴う費用を最小化」「安全かつ持続可能な大会とするため、大会を簡素なものとする」を三大原則にして準備を進めていくという。
原則としては、競技と選手については、基本を維持しつつ、必要かつ可能な場合に、新たな状況にも即した対応を行う。
また、華美なものではなく簡素な大会を実現するために、「大会関係者に対し東京大会への参加者の削減を要請」「予算影響の大きい分野を含め、全ての分野を対象に効率化・コスト削減を検討」「サービスレベルの見直し」「大会関連イベントの再検討」を行う。
選手や観客スタッフらの安全を最優先とし、延期に伴う費用を最小化、大会を簡素(シンプル)なものにすることを決め、ロードマップを公表した。
ロードマップでは、6月中に会場・競技日程などの骨格を確定。サービス水準や範囲・規模などの見直しは12月中旬までに、コロナ対策などの追加施策も12月中に行う。実施準備は2021年4月中旬までを予定。テストイベントオリンピック聖火リレーは、2021年3月から順次開催する。
東京オリンピックは、2021年7月23日~8月8日まで、パラリンピックは8月24日~9月5日まで開催する。