インターネット調査を中心に提供している伊藤忠グループのリサーチ会社マイボイスコムはこのほど、「たばこに関するアンケート調査」を実施し、結果を公表した。

同調査は、今回で6回目となる「たばこ」に関するインターネット調査。2020年5月1日〜5日に実施し、1万307件の回答を集めた。

  • 喫煙者が普段吸っているたばこ、「加熱式たばこ」は31.7%に

喫煙経験者は46.6%。現在吸っている人(喫煙者)は17.6%で男性が2割強、女性約9%となった。喫煙者に普段吸っているたばこのタイプを聞いたところ(複数回答)、「紙巻たばこ」が83.9%、「加熱式たばこ」が31.7%、「電子たばこ」が5.2%となった。「加熱式たばこ」は、男性20〜40代で各4割弱となっている。

2020年4月から施行された改正健康増進法の認知率は7割強。「どのようなものか、内容を知っている」は25.5%、喫煙者では5割弱となっている。たばこを吸ったことがない人では、「知らない」が3割となった。

  • 改正健康増進法の認知率は7割強

改正健康増進法に関して知っていることは(複数回答)、「原則屋内禁煙、喫煙室では喫煙可」が認知者の76.3%。喫煙者では、「原則屋内禁煙、喫煙室では喫煙可」が9割弱、「喫煙専用室、喫煙可能室、加熱式タバコ専用室、喫煙目的室などの種類がある」「喫煙室では飲食はできない」などが各30%台となっている。

店舗での飲食時に店内が禁煙かどうかを気にする人は7割弱。気にしない人は2割弱、喫煙者では3割弱となった。

改正健康増進法では、屋内原則禁煙(喫煙室のみ喫煙可)となったが、店舗や施設が全面禁煙となることに賛成の人は、「賛成」「どちらかといえば賛成」を合わせて8割だった。非喫煙者では9割だが、喫煙者では35%と低くなっている。

  • 店舗や施設が全面禁煙となることに賛成は8割に

改正健康増進法により、たばこの吸い方や意識に「変化があった」「今後ある」と思う人は7割弱。あった変化・あると思う変化は(複数回答)、「たばこを吸う頻度や本数が減る」が28.3%、「利用していた店が禁煙になったことで利用頻度が減る」「外でたばこを吸うことは減るが、家で吸うことが増える」「たばこを吸いながらしていたことが減る」が2割前後となっている。

なお、「屋内全面禁煙による、生活での変化(全3,270件)」に関する回答者のコメントは以下のとおり(一部)。

・「外出の際にはたばこを持ち歩かなくなって、家でしか吸わないと思う」(男性31歳)
・「煙が嫌いなのに吸う人に気を遣うことをしなくて済む。気疲れしない」(男性48歳)
・「特にないが、歩きタバコ禁止にもかかわらず、通勤の行き帰りに通る緑道がよりタバコ臭くなる弊害が予想されて、今からげんなりしている」(男性54歳)
・「喫煙場所が限られるので安易にたばこに手を付けず、火をつける前に喫煙が可能な場所か考えてから行動する」(男性64歳)
・「今まで利用を避けていた飲食店に行くかもしれない」(女性28歳)
・「歩きタバコが増えるので、その点も改善してほしい」(女性36歳)
・「改正健康増進法に関係なく、タバコを止めるように本数をかなり減らしているので、この法案は自分にとって良い変化となる」(女性44歳)
・「喘息なので、喫煙者が近くにいるのは苦痛なので助かる」(女性54歳)