40歳前後から筋肉は急速に衰える!?

筋肉、鍛えていますか? その前に、筋肉のことをおさらいましょう。筋肉には、瞬発性のある動作で使われる「速筋」と日常動作で使われる「遅筋」があります。筋肉は加齢により衰え、個人差はありますが、40歳を過ぎたぐらいから筋肉量が急激に減少しはじめ、活動能力が低下。そして、速筋の方が顕著に衰えるそうです。

そこで、筋トレや食事が重要となりますが、やみくもにやらず、正しい知識と筋肉に「効かせる」食事、運動を暮らしに取り入れることが大事。

  • 効率よく筋肉を鍛えていますか?

「速筋の働きはダッシュやとっさの反応といった素早い動きに使うもので、速筋増加により基礎代謝の向上が期待できる。速筋が減ると肥満、身体のたるみなどといった問題が出てきやすい」といった発表をする日本水産では、魚肉のタンパク質と運動について研究を進めています。

  • スケソウダラのタンパク質と運動について研究資料 提供:日本水産

今回は速筋に注目した健康と美容方法について、ウェルネス&ダイエットエキスパートの和田清香さんが発案したエクササイズを紹介します。

良質のタンパク質を取って運動しよう

速筋を増やすためには、筋トレなどの負荷運動が必要となります。速筋を付けるためには、以下のような運動が効果的です。

お尻と下半身の速筋エクササイズ

(1)両脚を肩幅より広めに開き、両手を胸の前で握る。ヒザを曲げながら重心を真下に下ろす(お尻全体と内ももに効いていればOK)。これが基本ポジション。
(2)体全体でくるっと右を向き、ヒザを曲げながら重心をさらに真下に下ろす(右のお尻&右のハムストリングスがより硬くなっているのを意識)。
(3)1の基本ポジションに戻す。
(4)体全体でくるっと左を向き、ヒザを曲げながら重心を真下に下ろす(左のお尻&左のハムストリングスがより硬くなっているのを意識)。
(5)1 の基本ポジションに戻す。
(6)2~5の動きを繰り返す。
※2~5の一連の動きを1回として30秒間に46回を目標に無理のない範囲で行いましょう。

お尻と下半身の速筋エクササイズ

太ももの速筋エクササイズ

(1)真っすぐ立つ。
(2)ジャンプしながら右脚を大きく前に踏み出し、左のヒザを曲げながら重心を真下に下ろす。
(3)ジャンプしながら脚を入れ替え、左脚を大きく前に踏み出し、右のヒザを曲げながら重心を真下に下ろす。
(4)2と3の動きを繰り返す(重心が前後左右にぶれないように注意!)。
※左右往復で1回として、30秒間に13~15回を目標に無理のない範囲で行いましょう。

太ももの速筋エクササイズ

お腹周りの速筋エクササイズ

(1)ヒザを立てて座る。
(2)おへそを凹ませ、上体の重心を後ろにして、両腕で胸の前に大きな輪をつくる(お腹で支えられるギリギリのところまで上体を後ろに倒す)。
(3)両腕を左右に動かし、ウエストをツイストする動きを繰り返す(顔や腕だけを左右に動かすのではなく、ウエストをしっかりツイストすることがポイント)。
※左右往復で1回として、30秒間に10~12回を目標に無理のない範囲で行いましょう。

お腹周りの速筋エクササイズ

二の腕の速筋エクササイズ

(1)ヒザを突いたまま、腕立て伏せの体勢をとる。
(お尻がポコッと出たり、下がったりしないように。頭頂からヒザまでで一直線の滑り台のような形を作る)。
(2)右手で左の肩をタッチする。
(3)左手で右の肩をタッチする。
(4)2と3の動きを繰り返す(腕を動かしても、最初の体勢を崩さないことがポイント)。
※左右往復で1回として、30秒間に10~12回を目標に、無理のない範囲で行いましょう。

二の腕の速筋エクササイズ

背中の速筋エクササイズ

(1)うつ伏せになって、両手を頭上に伸ばす。両脚は肩幅程度に開く。
(2)両脚は床に着いたまま、上体を浮かせる(浮かせる高さよりも背骨の長さを意識する)。
(3)上体を浮かせたまま、両腕を頭上からへと両サイドに広げる。
(4)両腕を頭上に移動させる。
(5)3と4の動きを繰り返す(腕の動きにつられて、上体がグラグラしないように注意)。
※頭上&両サイドの往復で1回として、30秒で20~25回を目標に無理のない範国で行いましょう。

背中の速筋エクササイズ

運動の効果を倍増させるためには、筋肉を作るもととなる良質のタンパク質摂取は欠かせません。もちろん、いつ食べても筋肉には有効ですが、運動後に食べるとより筋肉が作られやすくなります。

例えば日本水産から発売されている速筋作りに効果のあるスケソウダラを100%使った「おさかなミンチ」もお勧めです。エクササイズ後にこうした良質のタンパクを取ることで、速筋の衰えを予防すると同時に、効率よく速筋を鍛えることが期待できるそうです。

  • タンパク質の利用効率 提供:日本水産

挫折しがちなあなたへのアドバイス

運動は挫折しがち……という方のために、和田さんがアドバイスをくださいました。

和田さん「最初から完璧を目指そうとせず、まずは『できること』『好きなこと』から始めるのがコツです。『こんな簡単なことで効果が出るの?』『数分のような短時間でも大丈夫?』というレベルからスタートし、慣れてきたら徐々に内容を追加したり、時間や回数を増やしたりすることで、自然と習慣化して継続できるようになります。また、『これまで忙しくて時間に余裕がないから運動できない&ジムに行けない』などと言い訳をしていたかもしれませんが、今は時間がたっぷりあるはず。おうち時間を運動時間に充てるように心がければ、有効活用できるチャンスです」。

速筋エクササイズは自宅で短時間&手軽にでき、周囲の目を気にせず自分の好きな時間にできるのもメリットだそう。日常生活が戻った際には、生まれ変わった自分としてスタートダッシュが切れるように、さらには、アップグレードした状態でいられることを目指してみては?

なお、今回紹介した5つのエクササイズを1本にまとめた動画も用意しました。体全体を鍛えたい方は、こちらを見ながら一緒に挑戦してみてください。

速筋エクササイズ実践編【お尻→太もも→お腹周り→二の腕→背中】