• 橋爪ヨウコ(左)と相方のドイツみちこ

橋爪はコンビとして活動してきただけに、「もともと不安定な職業とは理解していたんですけど、1人になるとここまでやることがなくなっちゃうんだな…と思いました」と心境を吐露。そんな中でも、今できることを見つけて活動している。

まず、相方のドイツみちこと、LINE上でネタ作り。「貧乏芸人の悲しい性なんですが、私もドイツも、家の壁が薄くて声が出せないので(笑)、通話ではなく、テキストでネタ合わせをして作ってます。今まで1つのネタにこんなにゆっくり時間をかけることはできなかったんですが、いつもは作ったネタをライブで披露して、お客さんの反応を見て判断していたので、(方向性が)合っているのかどうか、不安があります」。

ピン芸人は、1人でネタが披露できるというメリットがあるが、「コンビでもZOOM(ビデオ会議アプリ)でやった漫才をYouTubeにアップしてる芸人がいたりします」。しかし、こじらせハスキーの場合、「相方がすごいアナログ人間なので、ZOOMができなくて…(笑)。今、いろいろやり方を考えています」と試行錯誤しているようだ。

また橋爪は、「SHOWROOM」や「ツイキャス」で生配信を実施しているほか、「note」で近況を報告し、ファンとの交流も図っている。「本当に今の時代で良かったなと思います。私がお笑いを始めた頃だと、ブログもないし、Twitterもないし、何もできなかったので、家にいて発信できるものがこれだけあるというのが分かって、ありがたいなって思いました」。

■「若手芸人はみんな元気そうです」

苦境の中でも、「若手芸人はみんな元気そうです。ライブ以外にやれることをみんな模索して、『やらなきゃ!』っていう気持ちになってますね。お笑いの勉強や、趣味や特技を習得する時間にしてる人もいるし、私は節約レシピを考案したりしてます(笑)。今は無収入だけど、もしかしたらこれが新しいことで稼げるチャンスかもしれないし、こうやって人間はいろんな知恵をつけていくんだなと思いました(笑)」といい、「不安だけど、希望はあります」と前向きな声を聞かせてくれた。

このコロナ禍が収まったらやりたいことを聞いてみると、「やっぱりお笑いライブですね」と即答。「『スナックこじらせ』というスナックネタで2時間やるソロライブを2月1日にやって、今後も定期的にやる予定だったんですけど、それが全くできなくなってしまったので、ぜひやりたいですね」と意欲を示し、それに向けたネタ作りにも余念がない。

また、篠原涼子主演のドラマ『ハケンの品格』(日本テレビ系、スタート日未定 水曜22:00~)に、舞台となる営業企画課の社員として出演する約10人の芸人キャストの1人でもある橋爪。すでに撮影を行っており(※現在は休止中)、「篠原さんが除菌ブロッカーをくださったり、勝地涼さんは撮影初日で芸人全員の名前を覚えてきてくださって、『ライブとかどうなの?』『打ち上げでみんなのネタ見たいよね』と言ってくれて、泣きそうになったんですけど(笑)、本当にすてきな現場なので、早く再開してほしいです」と、期待に胸を膨らませていた。

●橋爪ヨウコ
1985年生まれ、群馬県出身。14年に、ドイツみちことお笑いコンビ「こじらせハスキー」を結成し、『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ)などに出演。ピンでも『新・週刊フジテレビ批評』(フジテレビ)に出演し、1日12時間のテレビ視聴をノルマと課す超テレビっ子。マイナビニュースでコラム「こじらせハスキー・橋爪ヨウコの三度の飯よりテレビが好き!」連載中。

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