俳優の佐藤二朗がこのほど、読売テレビ・日本テレビ系ドラマ『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』(毎週日曜22:30~)のクランクアップを迎えた。
佐藤が演じたのは、表の顔は法務大臣、裏の顔でMr.ノーコンプライアンスとして、世の中のグレーゾーンにシロクロつけるため、ミスパンダ(清野菜名)と飼育員さん(横浜流星)に指令を出してきたという役どころ。
愛する息子と娘が起こした偽装誘拐事件と直輝の父の死の真相を隠すため、すべての罪をかぶろうとしていた。それを見抜いた直輝が激しく佐島を問い詰める8分間にわたるシーンは話題を集め、その後、自殺を図ろうとするが、病院に搬送され、一命をとりとめた。
15日放送の最終話では、佐島は娘のあずさ(白石聖)と向き合うことを決め、直輝は、自分自身と向き合うことを決めるが、そのシーンをもって、クランクアップとなった。
横浜が花束をもって登場し、佐藤と横浜のハグのあと、要潤と白石も見守る中、佐藤二朗が感謝の言葉を述べた。
――第8話での直輝と繰り広げた迫真の演技、いかがでしたか?
勝負どころのシーンでした。尋常じゃない精神状態の2人のシーンですから、流星や監督と何度も話し合いました。この芝居を「大きい」と感じる人もいるだろうというリスクはありましたが、この作品の世界観にマッチすると思いました。賛否が分かれて然るべきだし、賛否が分かれて構わないと踏ん切って演じたシーンです。
――今作のダブル主演である清野や横浜への思いは?
本当に清野も流星も、真っ直ぐで素直で、気持ちのいい若者です。2人と共演できたことは僕の財産ですし、いつか3人で呑みたいですね。
――父親として、大臣として、時に難しい判断を迫られる、かなり難しい役どころだったと思いますが、演じられていかがでしたでしょうか?
企画の段階で、佐島の結末を聞いていたので、あくまで全話を観ていただくことを前提に演じました。
――いよいよ最終回ですが、見どころは?
言うまでもなく、原作があり、素晴らしい作品はたくさんあります。ただ、それでもオリジナルでやろうという気概は、1つの価値だと思います。世界にただ1つしかない物語の結末を、ぜひ見届けてください。