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【この記事のエキスパート】
フランスチーズ鑑評騎士:山田 好美
ワインスクール「レコール・デュ・ヴァン」チーズ&ワイン講師。
英仏語講師歴20年以上。語学留学以来フランスのチーズとワインの魅力の虜となり以降ワインとチーズの資格を取得し ワイン&チーズ講師としても活動を続けています。近年は国内の生産者の動向にも注目し応援しています。
濃厚でコクのあるカマンベールチーズ。 この記事ではフランスチーズ鑑評騎士・山田好美さんへ取材して、カマンベールチーズの選び方とおすすめ商品をご紹介。本格志向のものからスーパーなどで手軽に購入できるものまでセレクトしているのでぜひチェックしてみてください。
クリーミーな味わいの美味しいチーズ
カマンベールチーズとは
カマンベールチーズは、もともとフランスのノルマンディー地方にあるカマンベール村というところで作られていたチーズ。それが「カマンベールチーズ」という名前の由来になっています。
原材料は牛乳で、白カビを使って熟成させたチーズです。柔らかい触感とクリーミーな味わいで、熟成すると味わいに変化があるのも特徴です。
チーズ特有の香りが控えめなので、だれにでも食べやすく人気の高いチーズといえます。
産地や熟成度合いに注目!
おいしいカマンベールチーズの選び方
カマンベールチーズを選ぶとき何を基準に選んだらいいのか迷う方も多いのではないでしょうか。ここからはカマンベールの選び方について解説していきます。ポイントは下記。
【1】種類
【2】産地ごとの味わい
【3】熟成の度合い
【4】「殺菌乳」or「無殺菌乳」
上記のポイントをおさえることで、よりほしい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】カマンベールの種類で選ぶ
カマンベールチーズは、これからご紹介するような熟成タイプやロングライフタイプのようないくつかの種類に分けることができます。利用シーンに応じてタイプで選んでみるのもよいでしょう。
熟成タイプ|味の変化が楽しめる
熟成タイプは、冷蔵庫の中でもチーズの熟成が進むタイプです。カマンベールチーズに限らず、チーズは熟成が進むにつれ、味や香り、やわらかさが変化します。
熟成タイプのチーズの魅力は、自分の好きな熟成度合いでチーズを味わえる点にあります。熟成には時間がかかりますが、自分好みのタイミングまでじっくり熟成するのを待って食べるチーズには、熟成が進まないタイプのチーズにはないおいしさがあります。
ロングライフタイプ|長期間保存向き
ロングライフタイプは、保存期間中も味が変化しないカマンベールチーズです。カマンベールチーズのなかでも広く食べられているタイプで、加熱殺菌をしているので熟成が進みません。いつでも同じ味わいのものを楽しめるのがメリットです。
開封前の賞味期限はおよそ1年と長く、値段が比較的お手頃なのもうれしいポイントです。
【2】産地ごとの味わいの違いで選ぶ
カマンベールチーズは産地によっても味わいが大きく異なります。日本で手に入れることができるものは、おもに本場フランスのノルマンディー産と日本産です。好みの産地のものを選んでみてはいかがでしょうか。
本場フランス・ノルマンディー産
本場ノルマンディー地方のカマンベールチーズを楽しみたいなら、「カマンベール・ド・ノルマンディー」は外せません。本家本元のノルマンディーを名乗れるのは、無殺菌乳を使用し、限られた地域で厳しい条件をクリアして造られているものだけ。
弾力のある食感と、マイルドながらコクのある味わいが特徴です。熟成度合いによって、より香りが複雑に変化していきます。
バランスがよい味わいの日本産
日本産のカマンベールチーズは、クセがなくバランスのよい日本人好みの味わいで食べやすいです。
小さな牧場から大手乳製品メーカーまで、さまざまなメーカーからカマンベールチーズが発売されているので、ぜひ自分好みのものを探してみてください。
そのほかの国々のカマンベールチーズも!
カマンベールチーズは、クセがなく食べやすいことから世界中で作られ、食べられているチーズです。フランスや日本にかぎらず、ドイツやデンマークなど多くの国々で作られています。
ふだん食べているものと食べ比べしてみると、また違った味わいや新たな発見がありますよ。
【3】熟成の度合いで選ぶ
カマンベールを選ぶときは、熟成の度合いにも注目してみましょう。
熟成度低め|ミルク感が強くサッパリ
熟成があまり進んでいない若いチーズは、硬さがあり、もっちりとした食感です。コクはあまり強くなく、ミルクの風味がしっかりと感じられます。
クセがなく、さっぱりとしていて適度な酸味もあるので、チーズの濃厚な味わいやクセのある香りが苦手な人でも食べやすいでしょう。マイルドな味わいは、フルーツやジャムなどとも相性がよいです。
食べごろ|香りが穏やかでコクあり
表面の白カビの色が濃くなった食べごろのチーズは、ミルクのコクと豊かな香りが楽しめるのが魅力です。製造から4~8週間くらいで食べごろとなり、チーズの中心部がクリームのようになめらかになります。
食べるときは、冷蔵庫から出して30分ほど室温に慣らしておくと、乳脂肪分が溶け、さらになめらかな口当たりになります。
熟成度高め|深いコクと芳醇な香り
熟成が進んだチーズは、チーズの表面が赤褐色に変色しており、人によってはアンモニア由来のツンとした刺激臭を感じるかもしれません。しかし、なめらかなテクスチャーと豊かなコクが楽しめます。
クセが強いチーズが好きな人や、タンニンがしっかり感じられるフルボディの赤ワインが好きな人は、いちど試してみてください。
【4】「殺菌乳」「無殺菌乳」で選ぶ
カマンベールチーズには「殺菌乳」と「無殺菌乳」で作られているのもがあります。それぞれの違いを見ていきましょう。
それぞれの見分け方としては、輸入された殺菌乳チーズはパッケージに「Pasturize(殺菌乳)」との記載があります。また、無殺菌乳は「Lait Cru(無殺菌乳)」と書かれているので見分けることが可能です。
無殺菌乳タイプ、殺菌乳タイプで味を比べてみるのも良いでしょう。
殺菌乳(Pasturize)とは
日本で作られているチーズは、ほとんどが殺菌乳で造られています。理由のひとつは、無殺菌乳では保健所の厳しい衛生検査をクリアするのが非常に難しいからです。もうひとつの理由として、無殺菌乳のチーズはクセが強いため、もともとチーズを食べる文化を持たない日本人の味覚にはなかなか合わないという点が挙げられます。
殺菌乳で作られたチーズはクセの少ない味わいと長く同じ品質を保つことができるというメリットがあります。
無殺菌乳(Lait Cru)とは
無殺菌乳とは、加熱などの殺菌の処理をしていない牛乳のことです。チーズの本場フランスでは、無殺菌乳にこだわりがあり、「カマンベール・ド・ノルマンディー」は、必ず無殺菌乳を使わなくてはいけないという決まりがあります。
無殺菌乳を使うことで、ミルクに含まれる乳酸菌やその土地にしかいない微生物がはたらき、より複雑で深みのある味わいのチーズに仕上がります。個性的なチーズがお好みの方は、ぜひ無殺菌乳で造られているカマンベールチーズをお取り寄せしてみてください。
カマンベールチーズでいろんなアレンジを楽しんで
【エキスパートのコメント】
フランスからいまや世界中に広まったカマンベールチーズ。直径11センチという食べやすいサイズにも人気の秘密があります。スライスしたリンゴなど他の食材と組み合わせたり、半分にカットして焼いたり、フライにしたりと料理への応用も期待できます。
チーズ初心者の方はロングライフのカマンベールチーズを、チーズ通の方には、ぜひ本家本元のフランス AOPチーズを食べてみることをおすすめします。
