全日本空輸(ANA)、京浜急行電鉄、横須賀市、横浜国立大学は7日、障がい者・高齢者・訪日外国人など、さまざまな理由で移動にためらいのある人々に提供する移動サービス「Universal MaaS」の社会実装に向けた連携を開始すると発表した。

  • 車いす利用者乗降のイメージ

「Universal MaaS」とは、障がい者・高齢者・訪日外国人など、なんらかの理由で移動にためらいのある人が快適にストレスなく移動を楽しめる移動サービス。公共交通機関の運賃、運航・運行状況、バリアフリー乗継ぎルートなどの情報を提供するとともに、利用者のリアルタイムな位置情報や必要とする介助の内容を交通事業者・自治体・大学が共有し、連携することでシームレスな移動体験を実現する。

連携を発表した4者は、2019年6月から産学官共同プロジェクトを開始し、羽田空港第2ターミナルから横須賀美術館までの移動について、開発中の「お客さま用アプリ」「サービス提供者用アプリ」を用いた実証実験を繰り返し、車いす利用者と各サービス提供者双方の意見を反映した「Universal MaaS」のプロトタイプを構築した。今後、さまざまな特性の利用者や各サービス提供者で試用を重ね、サービス提供者間で連携し、2020年度内の社会実装開始をめざす。

  • アプリ(プロトタイプ)のイメージ

「Universal MaaS」プロトタイプアプリには、「お客さま用アプリ」と「サービス提供者用アプリ」がある。「お客さま用アプリ」は、移動時に介助を必要とする車いす利用者向けのバリアフリー乗継ぎルートナビで、空港から目的地までの経路検索や、空港や駅構内・施設周辺のルート案内を確認できる。「サービス提供者用アプリ」は、手伝いが必要な利用者の位置情報や属性情報を閲覧でき、利用者が空港・駅・施設に接近したことをアプリで通知する。