アイドルグループ・吉本坂46が、3rdシングル「不能ではいられない」を12月25日にリリース。前作のシングルでユニット別の売り上げ対決を行い、選抜を抜いて売上1位となったユニット・REDが、3rdシングルにして初の表題曲を担当することに。そして2ndシングルに続いて、小寺真理と池田直人がREDのWセンターを務める。1stシングルの個別CD売上で小寺1位、池田2位となった吉本坂46の人気ツートップは、表題曲の重みを感じながらもかつてないほど「楽しくできた」と笑う。3rdシングルにして個々の成長も感じさせる2人に話を聞いた。
――REDが表題曲に決定した時の心境はいかがでしたか?
池田:REDの目標が表題曲だったので、16人全員でハッピーな気持ちになりました!
小寺:発表の時にリーダーのまちゃあきさんがパネルを持っていて、まちゃあきさんはしっかり者ですがちょっと抜けてるところもあって、発表の前に私に見えていたんです(笑)。だから最初に私が喜びました! でも、REDは若手が多く、CIRCUS(前選抜)のみなさんの知名度には全然及ばないので、今後REDがパフォーマンスにせよ、どう惹きつけていくかが重要な課題なのかなと。そこは一瞬心配になりました。
――重みが違う?
小寺:そうですね。重みが違うなと思いました。
池田:それは感じました。でも「ジャケットやー!」って。重みよりもうれしい、ハッピーな感じに。テレビ番組に出られるかなとか、思っていたより楽しみたい気持ちになりました。
――前作に続いてのWセンターですが、決まった時はいかがでしたか?
池田:めちゃめちゃうれしかったです。おじいちゃんとおばあちゃんも「センター!」って電話くれて喜んでくれて。「CD何枚買えばいいんや?」って注目してくれています(笑)
小寺:前回はカップリングのセンターでしたが、今回は表題曲なので背負うものも大きいかなと思います。でも池田君がまた一緒だと聞いて、まったく心配はなかったです。すごく頼りになるんです。
――2ndシングルでのセンターとは違いますか?
池田:前回は緊張が強かったり、「やばい! かっこよくやらな」みたいなプレッシャーを感じていましたが、今回は生き生きしている姿が出せたかなと。MVにも出ていると思いますが、最近はのびのびとしています。
――のびのびするようになった何かきっかけがあったのですか?
池田:今までは営業などに行かせてもらって、これで12,000円になるってお金のことを考えていましたが、なにもかもをお金で勘定することはやめようと思ったんです。ヨシモト∞ホールで芸人が100人くらい出るライブをやって、お金にはならないけどめちゃめちゃ楽しくて、生きるってこういうことなのかぁって(笑)。
小寺:そういうこと言うとアカンて。そういう仕事だけになる(笑)。でも私も本当に今回、楽しくできたかなと思います。前回の曲はすごく難しかったんです。今回もダンスは難しいですけど、ちょっとは慣れたし、パフォーマンスやミュージックビデオの撮影では、「今こう思っているんやろうな?」って、だいたいわかるようになったので。
――3rdシングルの魅力は?
池田:いままでカッコいいREDという感じだったのですが、途中生き生きと踊っていて、ミュージックビデオの中で初めて笑顔を見せた気がします。みんなが楽しそうなので5回見ても飽きない。しかも5回見たら、全部違うところが見えてくると思います。
小寺:男性が女性を強く求める歌詞ではあるのですが、ミュージックビデオではジェンダーな、そのアンバランスな感じも含めて見てほしいです。ミュージックビデオで俳優さんが演じてるシーンを、パフォーマンスでは私たちがやっていて、ミュージックビデオとパフォーマンスが違うところも、ぜひ生のライブで注目してほしいなと思います。
――デビューしてちょうど一年ですが、振り返ってどういう一年でしたか?
池田:吉本坂46に入って、芸人では考えられないお仕事をたくさんやらせていただいて、それこそCDを出したり、握手会をやったり。いままでインタビューでも芸人なのにカッコつけすぎと言われていたんですけど、カッコつけていいときがようやく来た感じですね。あと私服がおしゃれになりました。見られているなという意識と、吉本坂46の仕事で韓国行かせてもらったときにたくさん洋服を買ったからです。
小寺:握手会の前などに服を買ってきて、「見てくださいこれ!」ってよくやっていますよ。いままで着たことがないようなセットアップの服もあったり(笑)。
池田:自分の中で握手会の前だけ服を買えるというルールがあるんですよ。握手会をやればやるほど服が潤ってどんどんおしゃれになると思います(笑)
小寺:大阪でリリースイベントをやったときに、朝からリハをして、新喜劇に戻って、新喜劇をやったあとにアイドルをして、また新喜劇に戻るということがありました。新喜劇のお兄さんたちもみんなミュージックとか見てくれて。また、今までとは全然違う仕事をさせてもらって、グラビアやドラマにも挑戦しました。
池田:まりこさんは吉本坂ドリームそのものですからね。
――吉本坂46でよかったなと思う瞬間はありますか?
池田:普段コントでは女方をたくさんやっていて、男の池田を披露する機会が少なかったのですが、コント以外のところも見てもらえるようになりましたし、自分のスキルがアップしている感じがすごくしています。1年前の写真と今の写真が全然違ったり、ダンスも歌も絶対うまくなっていますし、どんどんステップアップして本当に坂を上っている感じがします。
小寺:私は大阪でずっと仕事をしていて、吉本坂46に入ってからココリコの遠藤(章造)さんとか極楽とんぼの山本(圭壱)さんとかテレビで見ていたスターとご一緒させてもらっている感じがしています。同じ事務所だけど会う機会がなかったので。新喜劇だけでは会うこともない人たちが、すごく気さくに接してくれて。スベりそうになっても河本(準一)さんがすかさずパスをくれたり、いい感じでいじってくれたり、そういう気遣いがすごくうれしいです。先日もNGK(なんばグランド花月)で村上ショージ師匠と「この間のミュージックビデオ、しんどかったなあ」みたいな話をしたり、ほかの現場で吉本坂46のメンバーと会うとすごくほっとします。
池田:わかります!
小寺:逆に吉本坂46の後に新喜劇に戻るとすごく大事な場所に思えて、両方とも大きな存在やなということに気づくことができました。そういった今まで気づけなかったことに感謝できるようになったことも、良かったなと感じています。
小寺真理
1991年8月31日生まれ。大阪府出身。2010年、NSC大阪校 女性タレントコース卒業後、吉本発ガールズユニット・つぼみに参加。2014年に同ユニットを卒業し、吉本新喜劇メンバーとしてデビュー。整った顔立ちから“かわいすぎる吉本新喜劇女優”として知名度を上げていく。2018年、吉本坂46第1期生オーディションを経て、同グループの創立メンバーに選出。1stシングル個別CD売上では1位に輝き、2ndシングルで所属するユニット・REDのWセンターに抜てき。RED初の表題曲となる3rdシングル「不能ではいられない」(2019年12月25日発売)でも、前作に引き続いて池田直人とともにWセンターを務める。
池田直人
1993年9月19日生まれ。大阪府出身。恋愛観察コントなどで人気のお笑いコンビ・レインボーのボケ担当。高校卒業後、日本映画大学進学と同時にNSC東京へ入学。コントでは女性役を演じることが多く、その女装姿はファン人気が高く、メイク動画をYouTubeチャンネルに上げることも。吉本坂46のメンバーに選抜された後は、ユニットのセンターを務めるほどの人気を獲得。インスタグラムにて身近な人をキャラクター化する「人間図鑑」も話題で、フォロワー22万人とじわじわと人気を集めている。