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【この記事のエキスパート】
唎酒師/日本酒ライター/コラムニスト/蔵人/フリーランス女将:関 友美
日本酒アドバイザーや飲食店勤務を経て、現在は「とっておきの1本をみつける感動を多くの人に」という想いのもと日本酒の魅力を発信するさまざまな活動をおこなっている。
記事執筆、セミナーや講演、酒蔵での酒造り、各地の酒場での女将業など、あらゆる場所、あらゆる手段で日本酒の美味しさと日本文化の豊かさ、日本の各地方の魅力を伝えている。
日本酒のイメージがあまりない方も多い千葉県ですが、実は何軒もの酒蔵が存在します。この記事では、千葉県の日本酒の選び方の説明と、おすすめ商品を厳選!甘口や辛口など、さまざまな味で飲み比べてみるのもおすすめです。熱燗や冷酒などで楽しんでみてくださいね。
歴史が古く地元に根付くお酒がたくさんある!
千葉の日本酒の歴史
千葉は醤油の産地として有名ですが、実は日本酒造りがさかんな県でもあります。千葉県の酒造りは江戸時代からはじまり、現在40近くの酒蔵があります。江戸に近かったこともあり、酒造りが盛んにおこなわれた歴史があります。
酒蔵の半数は江戸時代からの創業と言われており、それぞれが個性豊かな日本酒を造っています。有名な銘柄こそあまりないものの、隠れた銘酒が千葉県には多いのが特徴です。
千葉の日本酒の選び方
日本酒ライターの関 友美さんに、千葉の日本酒を選ぶときのポイントを教えてもらいました。
千葉の有名酒蔵・蔵元から選ぶ
【エキスパートのコメント】
千葉県は40もの酒蔵が存在します。
水郷エリア
北総エリア
銚子エリア
九十九里エリア
上総エリア
南総エリア
こまかい水脈による違いはありますが、日本のほかの地方同様に全体として軟水でありながらも、木更津を中心にやや硬水寄りの傾向があります。酒づくりの仕方にもよりますが、硬水を使うとキレのよい辛口酒ができる傾向にあります。
そのエリアごとにこだわりや味わいも変化しますので、エリアに注目するのも選び方のひとつです。
北総エリアなら、滝沢本店など
千葉県の北西側に位置する北総エリア。地域でいうと成田や佐倉になります。なかでもおすすめは「滝沢本店」。有名な銘柄は、「長命泉」。蔵のなかにある井戸水が美味しく、長命延命霊力の水と評判になったことから、名付けられました。
上総エリアなら、藤平酒造など
上総エリアの藤平酒造は小さな酒蔵ですが、造り手3人だけで一貫して手造りにこだわり、少量仕込みの酒が評判。千葉県を代表する人気の酒蔵です。
代表的なお酒は「福祝」の中でも一番人気の特別純米。兵庫県産の山田錦を100%使用しており、穏やかで優しい香りが特徴です。
南総エリアなら、亀田酒造・木戸泉酒造など
上総エリアは南総エリアの隣に位置し、太平洋に面しています。
木戸泉酒造は「アフス」という変わった名前のお酒が有名です。開発に携わった新潟県住乃井酒造の先々代社長・安達源右衛門、千葉県醸造試験場初代所長(当時・木戸泉技術顧問だった)古川董、先々代社長の荘司勇の頭文字「A」「F」「S」をとってつけられました。日本酒は三段仕込みというつくり方をしますが、アフスは木戸泉酒造独自の高温山廃仕込みに加えて蒸米、麹米、水を一度に入れる一段仕込みです。
九十九里エリアなら、梅一輪酒造・寒菊銘醸など
南総エリアの上に位置する九十九里エリアは、ちょうど九十九里浜のあるところにあたります。
寒菊銘醸の最高傑作品として「名誉大吟醸」というすごい名前が冠されているこちらのお酒。酒米の王さまと呼ばれる山田錦を惜しげもなく研(みが)き、雑味の出る外側を取り除いたうえで使用しています。果実を思わせる吟醸香のあとの口当たりは、とてもやわらかです。
水郷エリアなら、東薫酒造・寺田本家など
酒造りだけではなく、乳酸発酵飲料や酒粕や麹を使った調味料の製造など、発酵にこだわりを持つ寺田本家。こちらは、精米歩合90%と、江戸時代から伝わる生もと仕込みで醸した純米酒です。
どこか懐かしさを感じさせる味わいと香り、低精米だからこその飲みごたえが特徴。
千葉県産の酒米に注目して選ぶ
千葉県では日本酒をアピールする「日本酒活性化プロジェクト」が進められています。原材料についても見直し、県内産の酒造好適米「総の舞(ふさのまい)」を開発、栽培して積極的に使用をするようにしています。「総の舞」は県外から原料米を取り寄せていた千葉県待望の酒米で、交配されるときの母に「白妙錦」、父に「中部72号」という食用米を持っています。
「白妙錦」は「玉栄」「雄町」「神力」といったふくよかな味わいが出やすい酒米の系譜を継いでいるので、「総の舞」を原料にしたお酒は、米の旨味をしっかり味わうタイプが豊富。そんな「総の舞」が使用されているお酒にしぼるのも選び方のひとつです。
辛口、甘口など好みの味で選ぶ
日本酒には、辛口や甘口など味わいがスッキリして飲みやすいタイプや、フルーティーなタイプなど様々です。同じ千葉にあってもその味わいはさまざまです。千葉県地域のお酒をセレクトして、飲み比べてみるのもひとつの方法です。
純米大吟醸や本醸造酒など特定名称から選ぶ
精米歩合が50%以下で、米と米麹だけで醸造したものが「純米大吟醸酒」、そこに醸造アルコールを添加しているものを「大吟醸酒」と呼びます。
精米歩合が60%以下で、米と米麹だけで醸造したものが「純米吟醸酒」、そこに醸造アルコールを添加しているものを「吟醸酒」と呼びます。
米と米麹だけで醸造された日本酒のことを「純米酒」と呼び、精米歩合の規定はありません。なお、「純米酒」で、かつ精米歩合が60%以下で、特別な醸造方法のものを「特別純米酒」と呼びます。
精米歩合が70%以下で、醸造アルコールを添加しているものを「本醸造酒」と呼びます。純米酒同様、精米歩合が60%以下で特別な醸造方法のものを「特別本醸造酒」と呼びます。
おなじみの酒か、新しい時代の酒かで選ぶ
【エキスパートのコメント】
千葉県のお酒は、昔ながらの味わいを守るタイプと、新しい時代にあったニュータイプのお酒が存在します。なかなか見定めるのは難しいかもしれませんが、都心の酒屋さんでも取り扱いがあるようなところは後者のタイプであることが多くあります。
また同じ酒蔵でも、地元向けには昔ながらのお酒をつくり、県外向けには酸や甘みが特徴の、香りが華やかな新型のお酒をつくるところも増えています。
初心者のかたは、新しいものから試してみて、それから昔ながらのお酒に進むことをおすすめします。

