フリーの笠井信輔アナウンサーが19日、古巣のフジテレビ系情報番組『とくダネ!』(毎週月~金曜8:00~)に生出演し、悪性リンパ腫の病状について報告した。
笠井アナは、9月末でフジテレビを退社し、フリーアナウンサーとして活動を始めたばかり。生放送のスタジオで「自分でもこの激烈な展開に、ちょっとついていけない感じはありますね。『何で?』って」と心境を吐露した。
今回、病名を公表しようと思ったのは「32年間、ワイドアナウンサーとしていろんな有名人の方のプライバシーを自分の言葉で放送してきて、いざ自分が病気になった時に『そっとしておいてください』というのは、やはり自分の生き方として許せない。話せることは皆さんに知ってもらう義務があると思ったことと、もう1つは小倉さんですよ。小倉さんが(膀胱)がんになって、自分の病状を事細かく公表する姿を見ていて『そこまで話さなくてもいいのに』ということまで語っている姿を見ながら、やっぱり我々のような仕事をしている人間っていうのは、そういう覚悟とか立場とかに行く瞬間があるんだなっていうのは、小倉さんを見てて学びました」という。
悪性リンパ腫の中でも、笠井アナは「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」という型で、進行速度は「中程度のスピードでアグレッシブなタイプ」と診断。「ちょっと強い抗がん剤治療が必要」だといい、一般的な生存率は6割だが、まだ若い笠井アナは7割程度とも言われたことを明かした。
あらためて、診断を聞いた時の心境を「『なんで、なんで今、なんで俺が?』…そればかりでしたね。フジテレビ辞めてフリーになって、これからっていうときに、そういう宣告を受けるのは、青天の霹靂を超える衝撃でした」と振り返る笠井アナ。
さらに調べた結果、がんば全身に散らばっているといい、「『全身にがんが散らばってる』と言われた瞬間は、ちょっとめまいがしましたね。『自分大丈夫かな?』『えっ死ぬの?』ってその時は思いましたけど、先生は『しっかり向き合っていけば大丈夫ですよ』って言ってくださったので、その言葉を信じて戦っていこうと思ってます」と決意を示した。
病状については、「体の痛みは日々いろんなところが痛くなるんですよ。今日はお尻の下のあたりが痛くて、朝ちょっと足を引きずるような状況だったんですけど、腰が痛かったり、肩が痛かったり、手首が痛かったり。痛みが出た瞬間に『ここにガンが来てるのかな?』って思いながら。病名分かる前から体の痛みがありましたので、本番のタイミングを考えて鎮痛剤を飲みながらやってました」と打ち明けた。