俳優の小栗旬と女優の沢尻エリカが、22日に放送されたフジテレビ系トーク番組『ボクらの時代』(毎週日曜7:00~7:30)で、求めない役との向き合い方について語った。
この日、公開中の映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』の蜷川実花監督と共に出演した2人。同作の撮影現場で、2人は「自分たちは芝居が上手いわけではない。でも、芝居が好き」と盛り上がっていたそうで、蜷川監督は「すっごく印象的だった」とその光景を思い返した。
沢尻は「芝居上手い人なんてもっといるし、(自分は)ぶっちゃけ上手くないし」と笑い、「好きという原動力は何にも変えられないものだから、これは自分の誇れるところ。上手くないけど好き」と胸を張る。小栗は「そうそう」と反応し、「あの話をする手前までは、そんなに芝居をするのは好きじゃない人と思ってた」と印象の変化を正直に語った。
「やらなきゃいけない仕事もあるし、それはそれで手を抜いているわけではないけど、でもやっぱり入り込み度合いってある」という沢尻に、小栗は「今、すごく気を使った言い方したけど」と前置きし、「やりたくない役だってあるもんね」とその真意を汲み取った。
小栗が「『じゃあ、やらなきゃいいじゃん』ってなるかもしれないけど、需要があるからいく」と続けると、沢尻は頷きながら「それをやった上での『この役』があるわけだから。それをやってないと、『この役』がないんだよ。好きな役をやるための『この役』だから」と熱弁。
一方の蜷川監督も、「フリーランスで仕事をするってそういうこと。全部シンクロできることじゃないことをやることによって見えてくることも意外とある。これをどうやって糧にしていくか、自分のものにしていくか」と同調した。
「求めない仕事」との向き合い方が一致した3人。「俺のやりたいことだけチョイスしていたら、たぶん今の俺じゃないのよ」と断言する小栗は、過去に女性マネージャーから「小栗さんの俳優人生変わると思います」と強く勧められた役があったという。内心では「本当に嫌だな」「マジか……こんなことすんのか。俺がクッションを抱くのか……」と嫌悪感を抱きつつもその役を受け、「結果、俺の人生は変わった」ときっかけを与えてくれた女性マネージャーに感謝してきた。