日本信号はこのほど、東京都交通局から都営大江戸線の無線式列車制御システム(CBTCシステム)を全線一括受注したと発表した。
CBTCシステムは無線を利用した列車制御システム。閉塞区間を設けて前方の列車との距離を保つ従来のシステム(ATC)と異なり、先行列車が発信した位置情報にもとづき、後続列車や対向列車の位置や速度を制御する。先行列車との間隔を従来より狭められるため、遅延時の回復や柔軟な運用が可能になるなどのメリットがあるとされる。
東京都交通局は都営大江戸線の信号保安設備の更新に合わせ、CBTCシステムの導入を計画しており、日本信号は自動運転機能を搭載したCBTC地上・車上装置と電子連動装置を納入する予定。同社は自社製CBTCシステム「SPARCS」を海外に多数納入しており、これらの実績から獲得した専門性を生かし、「安全で快適な大江戸線」の実現に貢献したいとしている。