何かに熱中してどっぷりハマることを「沼」と表現する。抜け出せないくらいに、魅力に取りつかれて夢中になっていることを示す言葉だ。漫画やアニメから、文房具や食べ物まで、ハマってしまえばそこが沼となる。

  • お金を注いでしまう沼

    お金を注いでしまう沼

沼にハマった女子たちは、その対象に時間とお金を注ぐ。グッズを買ったり、イベントに行ってみたり、中にはかなりの額を沼に使っている人もいる。そんな沼女子たちに、月に使うお金を聞いてみると、「1,000円以上~5,000円未満」「1万円以上~3万円未満」円が同率で最も多い回答となった。沼にかけるお金をどうやって管理しているのか気になるところである。

そこで今回は、マイナビニュース女性会員500名に、沼に使うお金のルールについて聞いてみた。

 沼にハマったことある?

まずは現在進行形を含めて、沼にハマったことがあるか聞いてみた。

  • あなたは沼にハマった(沼落ちした)ことがありますか?

    あなたは沼にハマった(沼落ちした)ことがありますか?

約6割の人が沼にハマった経験があるとのこと。そこでどんなジャンルの沼にハマっていたのかも聞いてみた。

  • ハマった沼のジャンルは?

    ハマった沼のジャンルは?

Q.あなたがこれまでにハマったことのある(現在進行形のものも含む)沼のジャンルをすべて教えてください

1位: アニメ(13.1%)
1位: バンド・アーティスト(13.1%)
3位: 漫画(12.5%)
4位: アイドル(男性グループ)(12.3%)
5位: ゲーム(10.6%)

上位5つに続いて、「コスメ・美容」(8.2%)、「俳優」(7.4%)、「スポーツ観戦」(5.9%)、「舞台(宝塚・2.5次元)」(5.1%)となった。その他にも「テーマパークのダンサー」「ドール」「チーズケーキ」「筆記用具」など、様々な沼にハマっている人が回答してくれた。

 ルールは決めている?

それでは沼にハマったことがある人たちに、沼にかけるお金にルールを決めているか聞いてみよう。

  • 沼にかけるお金にルールは決めている?

     沼にかけるお金にルールは決めている?

約6割の人たちが、沼にかけるお金にルールを決めたり、工夫をしたりしているようだ。どのようなルールを決めているかも聞いてみた。

  • どんなルールがある?

     どんなルールがある?

Q.どのようなルールを決めていますか?

1位: 食費の節約(33.9%)
1位: 金額の上限を決める(33.9%)
3位: 個数や回数の上限を決める(32.2%)
4位: 光熱費の節約(29.7%)
5位: 美容代の節約(26.3%)
5位: 家計簿をつける(26.3%)

食費や光熱費など、生活費を節約するという意見と、金額の上限や回数を決め、沼にかけるお金を制限するという意見の2種類に分かれる結果となった。削れるものは削る、使い過ぎないようにするなど、出費を抑えている人たちが多いようだ。一方で、「株・投資をする」(12.7%)「副業をする」(11.9%)と、手持ちを増やすという人たちもいた。

 実際に行っているルールを教えてください!

沼にハマっている人たちは具体的にどんなルールや工夫のもとお金を使っているのだろうか。普段から行っていることや心がけていることを教えてもらった。

■コスメ・美容沼
「食費が浮くように、安くてボリュームのあるものを作る」(鹿児島県/40歳)

■アーティスト沼
「普段の食費は抑え、たまの外食もクーポンを使ったりして費用を抑える」(埼玉県/29歳)

■バンド沼
「家庭菜園で葉物野菜を作って使用」(福井県/31歳)

最も多かったのが食費の節約。自炊をしたり、会社にお弁当を作って行ったりすることで食費を抑えているというコメントが多く集まった。食品のまとめ買いをする、割引の総菜を狙う、外食ではクーポンを使って安くするなど、様々な節約術を駆使しているようだ。中には家庭菜園をするという人も。毎日かかる食費だからこそ、削れる部分も大きいのかもしれない。

■アイドル沼
「友達との飲みは、沼友達だけにする」(神奈川県/31歳)

■アニメ沼
「自分が楽しめない交遊は避ける」(埼玉県/30歳)

会社の人や友達との飲み会は、何度も行くと費用も嵩む。回数を控えたり、一次会までと決めたりすることで、交際費を抑えているというコメントが集まった。「アミューズメント施設に近づかない」という声もあり、ついついお金使ってしまう場所には、遊びに行かないという選択もあるようだ。

■アーティスト沼
「全国ツアーの時は事前に計画を費用化して、その数値に基づいて行動して予実管理をする」(東京都/39歳)

■声優沼
「家計簿をつけて、固定費の節約とお金の見える化をはかる」(福島県/39歳)

■漫画沼
「食費なども含め月全体の支出の上限を決めておく」(東京都/27歳)

無駄使いをしないよう、計画的にお金を使うというコメント。生活費や沼に使うお金に上限を決める、必要以上お金を持ち歩かないなど、使いすぎを防ぐために工夫をしている人が多いようだ。「予算を超えたら我慢!!!」と力強い意見も寄せられた。

■アイドル沼
「アンケートサイトでポイントを貯めて換金する」(東京都/32歳)

■スポーツ観戦沼
「副業をする」(東京都/39歳)

■俳優沼
「交際費を節約し、株で利益を上げるようにする」(大阪府/33歳)

こちらは手持ちを増やすために工夫をしているというコメント。フリマアプリで物を売る、アンケートサイトで貯めたポイントで本を買うなど、身近なところでお金を稼いでいる様子だ。投資信託や株で資産を増やしているという人たちもいた。お金を増やしてしまえば、使える分も増える。沼にたくさんお金をかけるには、使えるお金を増やすことが大切なのかもしれない。

■ゲーム沼
「一番好きなキャラだけに走る」(東京都/24歳)

バンド沼
■「複数のバンドの追っかけをするのではなく、本命のバンドだけしか遠征しないようにしていた」(愛知県/35歳)

■アニメ沼
「他のグループは好きにならない」(東京都/36歳)

沼が増えるほどかかるお金も増えていく。好きなものを絞って応援することで、他にお金を使わないようにするというのも一つの方法だろう。集まったコメントからは、決めた沼だけに思いをかける情熱を感じた。

■アイドル沼
「グッズは一つだけ!」(愛知県/23歳)

■アイドル沼
「DVDなど、特典が違っても買うのは1種類だけ」(北海道/30歳)

■声優沼
「好きな声優さんのCD・DVDでも、全てには手を出さず○周年記念や今までのものが全部入ったBOXなどを買うにとどめる」

初回盤や限定版など、何形態も発売されるCDやDVD。何種類も展開されるグッズ。全てを買うとかなりの額になってくる。グッズの種類や個数を決めておくことで、必要以上に買ってしまわないよう工夫をしているようだ。

 お金は有限、愛は無限

沼にハマった人たちは、様々な工夫をしながらお金を使っている。沼にお金を使う分、日常生活からお金の管理を心がけているのかもしれない。食費の節約や光熱費の節約では、工夫をして金額を抑えるという意見が多かった。一方で、沼にかかる費用では金額を抑える前に沼を増やさないという意見が多く、ハマってしまうと抜け出せない沼の特徴を表しているようだった。中にはこんなコメントも寄せられた。

■アイドル沼
「自分よりも年下には課金しない」(東京都/29歳)

自分の中でルールを決めてしまうことで、沼にハマらないようにしているのかもしれない。

有限であるお金をいかに工夫して使うか。生活をしながら、好きな沼を楽しむためには、削るところと使うところのメリハリが大切となる。節約や我慢をした分、グッズを買う時やライブに行くことが、より幸せに感じられる瞬間になるだろう。

調査時期: 2019年6月20日~25日
調査対象: マイナビニュース女性会員
調査数: 500名
調査方法: インターネットログイン式アンケート