コスメティックブランド「shiro」が、ブランド創設10周年を記念したイベントを7月3日に開催した。美容関係者のほか、インフルエンサー、メディアなど総勢1,200名が招かれた都内のイベントスペースでは、新商品も発表された。なお同社では、今秋にブランド名をshiroから「SHIRO」にリニューアルするとしている。

  • SHIROがコスメブランド創設10周年を記念したイベントを開催。新商品も発表された

    SHIROがコスメブランド創設10周年を記念したイベントを開催。新商品も発表された

地球の生命力を一滴に込める

イベントに登壇したシロ代表取締役の今井浩恵氏は、会社の創設当時を「わたし自身が、毎日使いたいと思えるものを作るためにブランドを立ち上げました。それは、主原料を探すことから始まりました」と振り返る。

  • SHIRO代表取締役の今井浩恵氏。「これからもSHIROは、意思をもったブランドであり続けたい」と話した

全国の市町村を190近くまわり、生産者と直に会って話を聞く日々。素材は自社に持ち帰るとラボで潰し、煮込み、絞って、自分たちの顔や肌につけて効果を試してきたとのこと。「それは北海道栗山町の酒かすであったり、函館市のがごめ昆布であったり。虫が喰っているから、あるいは間引きのため、といった理由で捨てられてしまう貴重な植物がたくさんあることを知りました。本日は、足寄町のラワンぶきを加工する様子もご覧いただけます」と述べた。そうした地道な活動の結果、この10年間で世に送り出したアイテムは1521品目にもおよぶという。

  • 北海道函館市のがごめ昆布を使った、保水効果に優れた「がごめ昆布シャンプー」(既発売、250mL 1,500円+税)

  • アーユルヴェーダで「奇跡の木」と呼ばれるニームの力強い生命力を特徴にした「ニーム オイルインセラム」(10月3日発売、30mL 16,000円+税

また、今井氏は「shiroは常に変化を繰り返しながらここまで来ましたが、(SHIROになっても)その本質は変わりません」と説明する。それは、Honesty(自分たちが毎日使いたいものをつくること)、Originality(自然由来の良質な素材を自分たちで探し、原料から生産すること)、Good Quality(自社工場で原料を自ら研究し、素材の力を最大限に引き出すこと)、Safety(環境に配慮した生産者の顔が見えるものづくり)のブランドコンセプトで表現されている。

  • 会場には、北海道足寄町が原産のラワンぶきを加工する工場が再現されていた

  • 見たこともない巨大な植物を、切り、ミキサーにかけ、煮詰めるという製造工程が来場者の興味関心を集めていた

最後に、『地球の生命力を、隅々まで、その一滴に』というキーフレーズを紹介。「すべての素材を隅々まで活用し、世界中の人に届けていきます。これを10周年の宣言とします」とした。なお今後、同社は2025年までに海外店舗は4店から22店舗へ、国内店舗は24店から33店舗へと拡大を見込んでいる。

  • ブランドイメージは9月20日より一新される。ロゴ、パッケージなどが変わる予定。ブランド初となる“S”の字のマークも導入する

  • 会場には、SHIROがこの10年間に提供してきた製品の変遷を辿れるテーブルも用意されていた

新製品にもSHIROらしさ

イベントでは新製品もいくつか紹介された。

よりグローバルな展開を目標に据えた新製品として発表した「シロ パフューム」からは、世界各国の10人のパフューマー(調香師)がプロデュースした12種類の香りを提供する。同社らしいのは、水を使う代わりに徳島県の木頭柚子と北海道のエゾヨモギの蒸留水を使っているところ。またパフューマー自身の思い出や、香りに目覚めたきっかけなど、12種類のストーリーが用意されているのもユニークな特徴だ。

例えば「パリジャン シャツ」は、フランス人の女性パフューマーによるもの。カメラマンの父親が休日に海の写真を撮りに行く際、磯の香りとシトラスの香りがした――。そんな幼い頃の記憶にインスピレーションを得て調香したという。

  • 「シロ パフューム」(10月25日発売、100mL 15,000円+税)は全12種類で展開

このほか、高知県矢野農園の生姜を北海道名寄市のヒマワリ種子油で抽出したエキスを使った「ジンジャーリップスティック」が9月に発売。ジンジャーが唇をケアしながらカラーが楽しめるとのこと。また、人気の「ジンジャーリップバター」がより滑らかになりリニューアル。メタリックカラーの新色も2色追加される。

  • ジンジャーリップスティック(全10色、各4,000円+税)

  • ジンジャーリップバター(全10色)は、パッケージデザインをリニューアル。メタリックな新色も2色、追加される(9月20日発売、3,800円+税)

当日は、モデルやインフルエンサーなどが多数招待され、会場は大変な賑わいを見せていた。