漫画家の東村アキコ氏が2日、日本テレビ系ドラマ『偽装不倫』(10日スタート、毎週水曜22:00~)の撮影現場を訪問し、出演する女優の杏、俳優の宮沢氷魚とともに取材に応じた。

『偽装不倫』主演の杏

32歳独身、彼氏なしのおひとり様女子・濱鐘子(杏)が、一人旅に出かけた飛行機の中で年下のイケメン・伴野丈(宮沢氷魚)と出会い、「既婚者」とウソをついたことから始まる純愛ラブストーリーの同作。

撮影の様子を見て、東村氏は「漫画ってどうしてもドラマにしたときに現実とギャップがあることが多いと思うんですけど、絵から抜け出てきたようなお2人で、私の絵にすごい顔が似てるなって思いました。作者としてはうれしいですし、楽しみになりました」と、ますます期待が膨らんだ様子だ。

これに対し、杏は「うれしい!」と喜びの声をあげ、「大好きな東村さんの作品で、しかも主人公ができるということなんですけど、一番気になったのは『私で大丈夫ですか?』っていうことだったんです。知り合いづてに(東村氏の)連絡先をゲットして、『すいません先生、私で大丈夫ですか?』っていう感じで連絡したら、『大丈夫だよ』と言ってくださって」と励まされたことを告白。

そのときのことを、東村氏は「杏ちゃんから、ある日突然SNSに連絡が来て、お会いしたことないのに『おー!杏ちゃん! OKOK! バッチリバッチリ!』みたいな感じでやり取りして(笑)」と、馬が合ったことを明かした。

宮沢も、東村氏とはこの日が初対面ながら、「『前から気になっていた』というひと言がすごくうれしくて!」と喜びをコメント。東村氏は「モデルさんのときから『この子は誰なの!?』ってすごい気になっていた俳優さんだったんです。透明感とミステリアスさがないとダメな役だと思うので、すごくピッタリだと思います」と太鼓判を押し、宮沢とプライベートで親交があったという杏も「透明感を最初から感じていたので、ピッタリだなって思いました」と同調した。

  • (左から)東村アキコ氏、杏、宮沢氷魚

杏が演じる鐘子のモデルは、東山氏に今も付いているアシスタントの女性だそうで、「髪型をそのまんま頂いて、あと独身、1人が平気っていうところも設定を頂いて、『気づいてるだろうな…』と思いながら仕事してました(笑)」とのこと。現在も「相変わらず1人でやきとん屋に行ったりしてるので、このドラマを見てトキメキを取り戻してほしいな」と思いやった。

そのアシスタントの女性は、杏が演じることをすごく喜んでいたそうだが、東村氏は「私、このお話を頂く前から、もしドラマになるんだったら杏ちゃんかなって不思議とぼんやり思ってたんですね」という。その理由を「一筋縄にいかない考え方の持ち主という女の人像ができる女優さんは、杏ちゃんしかいないのかなってすごく思ってます」と分析していた。

一方、宮沢演じる丈について、東村氏は「私の理想の男の子、好みをそのまんま入れたんです。『こういうことがあったらいいなぁ』という理想形を描いているので、特にモデルはいないんです」と紹介。「すごい豪華なベテランのキャストがいる中で、氷魚くんがどれだけきらめきを放ってくれるのかっていうのを、すごい期待してます。新鮮なときめきが視聴者に爆発的に伝わると思ってるので」とエールを送った。

その上で、東村氏は2人に対して、「もう原作のことは1%くらい脳みそにとどめていただいて、2人の『偽装不倫』を貫いて、好きにやっちゃってください。この作品はお任せします!」と、全幅の信頼を寄せていた。