JR東日本は22日、次世代新幹線の開発を進めるための試験プラットフォームとして製作を進めてきた試験車両E956形式、愛称名「ALFA-X」が5月に落成し、東北新幹線仙台~新青森間で走行試験を開始すると発表した。

  • 「ALFA-X」1号車の先頭車デザイン(JR東日本提供)

  • 「ALFA-X」10号車の先頭車デザイン(JR東日本提供)

次世代新幹線の開発は、同社のグループ経営ビジョン「変革2027」において、「さらなる安全性・安定性の追求」「快適性の向上」「環境性能の向上」「メンテナンスの革新」という4つのコンセプトで進められている。試験車両のE956形式新幹線電車「ALFA-X(アルファエックス)」は10両編成。愛称名は「Advanced Labs for Frontline Activity in rail eXperimentation」の略で、「最先端の実験を行うための先進的な試験室(車)」との意味がある。

高速走行試験では、次世代の新幹線における環境性能の向上のほか、これまで進めてきた地震対策を含む安全性向上などの開発の検証を行うため、試験車両を使用した長期的な走行試験を実施する。

  • 「ALFA-X」東京方5両の編成デザイン(JR東日本提供)

  • 「ALFA-X」新青森方5両の編成デザイン(JR東日本提供)

走行試験は2019年5月から2022年3月にかけて行い、東北新幹線仙台~新青森間を中心に、営業列車の走行しない夜間の走行を基本に週2回程度の実施を予定している。走行速度は車両性能試験のため、最高速度400km/hの走行を数回程度行うほか、最高速度360km/hまでの走行を行う予定としている。