「競合商品を実際に使ってみたいから、いくつか用意して」と頼まれたけど、競合商品って何のこと?

  • 競合の意味を理解していますか?(写真:マイナビニュース)

    競合の意味を理解していますか?

というわけで今回は、ビジネスシーンにおける「競合」という言葉の意味や使い方についてお話しします。

競合の意味

競合の意味は、「競い合うこと。せりあうこと」「いくつかの事柄や事由が重なりあっていること」です。また、IT業界においては、「コンピューターで、異なるソフトウエアやハードウエアが、同じファイルにアクセスしたり、同じデバイスを利用したりすることで、動作が不安定になったり、データ更新の整合性が失われたりすること」という意味も持っています。

ビジネス全般では、主に、自社が進出する業界や分野において競い合う立場にある他社のことを指す「競合他社」を、略して競合と呼びます。

3C分析とは

みなさんは、「3C分析」というものをご存知でしょうか。3C分析とは、事業戦略を立てる際に用いられる考え方で、「市場・顧客【Customer】」「競合【Competitor】」「自社【Company】」の3つのCの視点から分析を行うことを指します。この3Cのうちの1つが、今回のテーマである「競合」です。

第1のCとなる市場・顧客分析では、市場や顧客ニーズの変化を捉えるため、市場規模、ターゲットとなる顧客層、市場の発展性、ニーズ、商品に影響し得る社会的変化などを分析します。

第2のCである競合分析における狙いは、競合が市場や顧客のニーズの変化にどのように対応しているかを知ることにあります。

競合の売り上げ、営業利益、コスト、販売管理費用、資産などを分析し、競合企業がどのような結果を出しているのか、どのように結果を出しているのかを考察します。

最後に、第3のCとなる自社分析です。ここでは、これまでの市場・顧客分析と競合分析の結果を踏まえ、自社がその市場で成功するために何を打ち出せるのかを導き出します。

自社の売り上げや収益力、技術力、市場シェア、製品などを分析し、そこから、自社が提供できるものは何か、競合と差別化できるポイントを見極めていきます。

どんな企業にも、強みもあれば弱みもあるものですが、それを自覚できていなければ有効な戦略を立てることはできません。市場を知り、競合と比較することで、その市場で生かすべく自社の強みは何なのかが見えてくるでしょう。

競合の例文

・この市場は競合が多すぎる。
・競合するソフトウェアが見つかったら、削除してください。
・裏の通りに、競合店がまた増えるらしい。
・大手各社が競合する市場に、我が社の技術をもって挑もう。
・競合との競争に勝つために、まずは、しっかりとリサーチするべきだ。


勉強でもスポーツでもそうですが、人の成長には、喜んでくれる人やライバルの存在が欠かせないように思います。企業もまた然り。商品やサービスに喜んでくれる顧客の姿、競合する他社の存在があってこそ企業が成長し、モノが進化するのではないでしょうか。

競合の存在を常に意識し、互いにより良いモノを生み出すような関係が理想かもしれませんね。