小栗旬主演のテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『二つの祖国』(3月23日、24日ともに21:00~)の場面写真が28日、公開された。
同作は、山崎豊子の同名小説を実写化。共に日系二世でUCLAの同級生でありながら、「日本人であること」に正反対の考えを持つ天羽賢治(小栗)とチャーリー田宮(ムロツヨシ)。太平洋戦争が始まり、賢治ら二世はアメリカか日本か、どちらの国に忠誠を誓うか、「二つの祖国」の狭間で選択を迫られることになる。
この度公開されたのは、第二次世界大戦後、1946年から行われた極東軍事裁判(東京裁判)の劇中の場面写真。撮影で使用された法廷は、実際の東京裁判でも使用された防衛省市ヶ谷記念館の大講堂で、実際にアメリカをはじめとする連合国軍側が日本の戦争指導者を裁いた歴史的な裁判が行われ、東条英機や広田弘毅などがA級戦犯として有罪判決を受けた場所となる。
小栗が演じたのは、東京裁判開廷のほぼ1カ月前、裁判中正しく通訳がなされているかを監視するモニターという重要な職務を任された主人公・天羽賢治が、法廷にてマイクをテストしているシーンで、雰囲気や空気感も当時の趣の残るロケーションとなっている。市ヶ谷記念館の大講堂でドラマを撮影したのは初めてだという。
また、この作品はタイでも海外ロケを敢行。バンコク市内の一角を借り切り、大規模な飾り替えを行って当時のリトルトーキョーを再現した。タイ西部にはアメリカで大戦中に日系人を強制的に収容したマンザナール収容所の大きなオープンセットをつくり、アメリカの土地を再現するため赤土を日本から持ち込むなど、テレビ東京ドラマ史上最大スケールの大掛かりな撮影を実施した。