久光製薬はこのほど、同社で実施していた「都市鉱山からつくる! みんなのメダルプロジェクト」(東京2020組織委員会主催)の中間報告を行った。
プロジェクトによって五輪を身近に感じるように
同プロジェクトは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の約5,000個の金・銀・銅メダルを全国各地から集めたリサイクル金属で作る国民参画型企画。ゴミとして廃棄される家電製品などの中に眠っている再利用可能な金属資源を鉱山に見立てて「都市鉱山」と呼ぶ。この資源を回収し、集まったものから抽出された金属でメダルを作るという試みは、五輪史上初となる。
大会のオフィシャルパートナーである同社では、本社・工場・研究所・全国の支店・営業所の17拠点に回収ボックスを設置。朝礼などで社員に対して定期的に声がけを行い、積極的に回収してきた。久光製薬の担当者によると、2月時点で想定を上回る量の電子機器が集まったという。
「現時点での概算ですが、東京本社では金メダル19個、銀メダル1/2個、銅メダル28+4/5個分の金属資源が回収できました。予想以上に集まったなというのが素直な感想です。いわゆるガラケーからスマートフォンへ乗り換えた方が多かったのか、金の含有量が高い携帯電話が数多く含まれていたのもポイントでしたね」
このプロジェクトを通じて、社員も東京2020オリンピック・パラリンピックが近づいていることを実感したり、同社が大会のオフィシャルパートナーであることを改めて認識したりしているという。
小型家電リサイクル法によって家電製品の廃棄には料金が必要になったが、プロジェクト開催中は環境省によって不要パソコンの無料回収キャンペーンも行われている。同プロジェクトは3月末まで開催している。
「今、3月31日に向けて、久光製薬社内に最後のお願いをしているところです。このプロジェクト終了後も東京2020を盛り上げる企画を予定しており、久光製薬は東京2020を盛り上げるさまざまなプロジェクトへの参画を積極的に検討していきたいと思います」