2月24日、第68回NHK杯将棋トーナメント準々決勝の広瀬章人竜王―郷田真隆九段戦が放映され、郷田九段が勝って準決勝に進出しました。

50代間近の同級生4者が頂点で集結

第68回NHK杯戦ベスト4。上左から羽生九段、丸山九段、下左から森内九段、郷田九段

これで第68回も準決勝、決勝を残すのみとなりました。ベスト4は郷田九段の他に羽生善治九段、森内俊之九段、丸山忠久九段。いわゆる「羽生世代」の棋士が独占する形となりました。3棋士が48歳、郷田九段のみ誕生日を迎えていない関係で47歳ですが、学年で見ますと勝ち残り者は全員同期生となっています。

※参考:生年月日(生まれ順)

  • 丸山九段……1970年9月5日(48歳)
  • 羽生九段……1970年9月27日(48歳)
  • 森内九段……1970年10月10日(48歳)
  • 郷田九段……1971年3月17日(47歳)

準決勝の組み合わせと、これまでの対戦成績は以下の通りです。

  • 羽生九段(37勝)―丸山九段(19勝)
  • 森内九段(27勝)―郷田九段(26勝)

羽生九段はこの棋戦で4連覇1回を含む10回の優勝経験があり、棋界で唯一「名誉NHK杯選手権者」の称号を持っています。本棋戦への(他棋戦の実績も素晴らしいのですが)適性は十二分。また、準決勝の丸山九段に対して上記の通り37勝19敗、対森内九段戦を78勝58敗、対郷田九段戦を54勝28敗と全員に大きく勝ち越していますので、一応の本命と言えそうです。

しかし、NHK杯は持ち時間の少ない短期決戦。他の3棋士も本棋戦での優勝経験があります(森内九段3回、丸山九段、郷田九段各1回)ので、再びの栄冠を狙ってくることでしょう。

熟練の技が冴える同級生対決。3月3日に羽生九段―丸山九段戦、10日に森内九段―郷田九段戦、そして17日に勝者同士による決勝が各日午前10:30からNHK・Eテレにて放映される予定です。