俳優の千葉雄大が、初訪問した中国・上海で熱烈な歓迎を受けた。約450人のファンに囲まれながら、12月16日に上海商城劇院でファンミーティングを開催。中国でも人気急上昇中の千葉に現地で密着し、独占インタビューを行った。

  • 初の海外ミーティングで仮装を披露する千葉雄大

    初の海外ミーティングで仮装を披露する千葉雄大

中国語で「上海のみなさん、こんにちは」

千葉にとって今回は初の海外ファンミーティング。きょう20日(深夜1:59~)に最終回を迎える主演ドラマ『プリティが多すぎる』(日本テレビ)が、中国でも人気を集めていることから企画されたものだった。現地関係者の話によると、「千葉雄大は中国で注目を集めている日本人俳優のひとり。大手配信サイト『Mango TV』で『プリティが多すぎる』が日本と同日に、タイムラグなく正規配信されていることから、これまで以上に盛り上がっている。ファンミーティング開催のきっかけになった」ということだ。

集まった千葉のファンは20代の女性が中心。そこには、同ドラマに登場するような原宿ファッションに身を包み、日本の漢字で書かれた「千葉雄大」の名前入り手作りうちわを手にしながら、今か今かと心待ちにするファンの姿があった。「千葉さんはかわいくて、ハンサム。ハートも素敵なナイスボーイです」(上海在住、19歳女性)、「千葉さんファン歴5年です。『天装戦隊ゴセイジャー』で主役を演じていた千葉さんを見た時からずっと好きです」(同、24歳男性)と、来場したファンからそんな声も聞けた。

  • 会場に集まった中国のファン

イベントがスタートすると、千葉の登場に大歓声。千葉はうれしそうに「上海のみなさん、こんにちは」と第一声を中国語であいさつした。続いて、司会の進行で生い立ちや学生時代のエピソード、デビュー当時の話から質問がスタートし、千葉は会場のファンに語りかけるように丁寧に答えていった。そんな千葉の姿に会場のファンの満足度は高い様子。千葉に伝わるように英語で「I love you(愛している)」と呼びかけるファンや、なかには日本語の声援も飛び交った。そのたびに千葉はすぐさま反応し、「I love you too(私も愛しています)」「ありがとう」と笑顔で返していた。

ファンからの質問コーナーも設けられ、「今後、挑戦したい役は?」の問いには「色気のある役にも挑戦してみたいです。ドラマや映画はもちろん、舞台やミュージカルにも興味があります」と回答。また、「英語が好きになったきっかけは?」の問いには「これは(理由を)英語で答えないといけないですね」と笑いを取りながら、「今年は海外に行く機会がたくさんありました。いろいろな国の方とコミュニケーションを取るのが好きなので、ますます英語を勉強したいと思うようになりました」と英語でしっかり答えた。そして、再び茶目っ気たっぷりに「みなさん、英語も日本語もわかるのがスゴイ!と思います」と付け加えると、会場は笑いに包まれた。

  • イベントの様子

ラブストーリーの行方も見届けて

中国「Mango TV」で配信中のドラマ『プリティが多すぎる』についても、あらためて紹介された。千葉と共演する佐津川愛美とのロマンチックな場面が映像で流れると、ファンの盛り上がりは最高潮に。そんな様子に千葉もうれしそうにし、最終回の見どころを「かわいいカルチャーがモチーフのドラマですが、働くことの大切も描かれています。どんな仕事でも大変なことはあります。自分がやりたくなくても、やらなくてはいけないこともあったり。僕が演じる南吉(なんきち)もその難しいバランスの中で葛藤していたので、最後にどう決着するのか。ぜひ見てもらいたいです。ラブストーリーの行方も見届けていただければと思います」と呼びかけた。

  • 「Mango TV」でも配信中の『プリティが多すぎる』

イベントはこの他にも盛りだくさんの内容。ファンが答える「千葉雄大クイズ」、千葉が仮装するコーナーなども展開され、快く応える千葉のパフォーマンスにその都度、ファンからあたたかい笑みがこぼれ、「かわいい」の声援が連発された。

そして、最後にサプライズで動画メッセージとパンダのプレゼントなどを受け取った千葉は「ありがとうございます。来年3月の誕生日に先駆けて、一番最初にいただいた誕生日プレゼントになりました」と感激の様子。最後に、「みなさんと会える機会をもっと増やしていきたいです。そして、日本でイベントがあったら、会いに来てほしいなと思います。再見(ザイチェン)」と中国語も交えながら、会場を後にした。

  • ファンからのサプライズ動画メッセージ

  • ファンと記念撮影

実は不安だらけだった

約1時半にわたって行われたイベントを終えた千葉を直撃すると、「海外で行うファンミーティングは初めてのことだったので、集まっていただけるのかどうかもわからず、実は不安だらけでした。でも、せっかくの機会ということで開かせてもらうと、温かく迎えてくれて。初期の作品から最新のものまで、中国でも見ていただけていることも分かってうれしい気持ちでいっぱいでした。何より応援していただいている気持ちが伝わり、感動しました」と、喜びを言葉にした。

そんな千葉に「目頭が熱くなりましたか?」と尋ねると、「はい。動画メッセージが流れたときはぐっときました」と素直な気持ちも教えてくれた。「お酒が好きなことや、腹黒いと冗談めかしているところとか、人となりも知ってくれている上で好きでいてくださっていることが分かった瞬間でした。世界にも僕のファンがいることも実感できて、もっとがんばりたいとあらためて思いました。『プリティが多すぎる』をきっかけに、こうして来られることもできたので、日本の作品がもっと海外でも広くみてもらえるようになったらいいなと思います」と期待を述べていた。

今年10月には、同ドラマのワールドプレミア上映会が、世界中の番組が取引されるフランス・カンヌの番組見本市「MIPCOM」(ミプコム)で行われ、来場した千葉はレッドカーペットを歩き、世界中の番組バイヤーや外国人記者勢から注目を浴びる経験もした。これに続いて、上海でファンからの熱気を感じることができた千葉は、一気に海外にも視野が広がっていることも言葉にしていた。

■長谷川朋子(はせがわ・ともこ)
テレビ業界ジャーナリスト。2003年からテレビ、ラジオの放送業界誌記者。仏カンヌのテレビ見本市・MIP現地取材歴約10年。番組コンテンツの海外流通ビジネス事情を得意分野に多数媒体で執筆中。