はじめての引っ越し。はじめての一人暮らし。さらに、はじめての東京生活! となると変わるのは住所だけではありません。きっと生活全体がめまぐるしく変わることでしょう。

上京するために必要な手続きはたくさんありますので、1つ1つ着実にクリアしていかなくてはなりません。特に遠方から上京する場合ならではの大変さというものがあるので、記事を読みながら頭の中でシミュレーションしてみてください。

住む場所を決める

遠方から上京する人にとって最初の難関は、住む場所を決める、ではないでしょうか。

物件探しの方法

賃貸物件を探す方法のひとつにインターネットがあります。希望条件やキーワードを入力して検索すれば、物件の間取りや詳細、画像などを簡単に見ることができます。そこで気に入った物件があれば、物件を紹介している不動産会社と直接コンタクトを取り、空室状況などを確認してもらうことができます。

一般的な流れでは、物件が空いていれば、不動産会社の担当者と一緒に内見に行くことができます。あるいは空室がなくても、不動産会社に行くと、より希望条件にそった空き物件を丁寧な説明とともに紹介してもらうことができるかもしれません。

気になる物件を見つけては内見に行く……というプロセスを繰り返すことで、より希望にかなった物件に出合える可能性が高まっていきます。直接紹介してもらえる物件の中には、インターネットで掲載されていない物件がある場合もあるので、不動産会社に直接出向く価値はあるでしょう。

しかし、遠方に住んでいるとこれらの手順を踏むのが難しいこともあります。東京の不動産会社へ出向くには時間もお金もかかります。しかも、紹介してもらった物件を気に入ったとしても、当日に都合よく内見できるとはかぎりません。

やり取りは電話やメールを活用

時間やお金のことを考えると、相談から内見、さらには契約手続きまでを一度で済ませたいところです。上京者の中には実際にそうしている人も少なくないようです。

中には、一度も内見することなく物件を決める方もいると聞きますが、引っ越しをしてからミスマッチに気づいても手遅れなことが多いでしょう。はじめての一人暮らしであればなおさら、遠方からであっても、一度は実際に内見して判断したいところです。

一度の上京で契約物件を決めるためには、下準備が欠かせません。不動産会社とコンタクトを取り始めたら、譲れない条件や希望エリアなどを明確に伝えられるように準備しておきましょう。

また、はじめての一人暮らしであること、遠方に住んでいるので一度の上京で決めたいということ、東京に行く具体的なスケジュールも伝えましょう。不動産会社の担当者とあらかじめ電話やメールで密にコミュニケーションを取っておくことがカギとなります。

譲れない条件を決める

譲れない条件や希望エリアを明確にする際、あらためて振り返っておきたいのが上京の目的です。就職や進学であれば、職場や学校を起点に希望エリアを考える必要があります。

必ずしも直線距離で近いからよいというわけではなく、沿線の駅まで含めたほうが選択肢は広がります。不動産会社の担当者には、そのような情報も提供しておいたほうが賢明です。

あるいは就職や進学とは無関係に、「上京」自体を目的としている人もいるでしょう。そのような人は「絶対に譲れない条件」を設定しておくことをオススメします。条件が曖昧だと決め手を欠いてしまい、物件を一度で決めきるのが難しくなるからです。

引っ越しに必要な手続き

引っ越しにはたくさんの手続きが必要です。住む場所が決まってようやく、本格的な引っ越しの準備や手続きが始まると言ってもいいでしょう。

引っ越し前に行う主な手続き

・賃貸物件の契約手続き
・引っ越し業者への見積もり・契約
・インターネット契約
・役所手続き
・電気・水道・ガスの手続き
・郵便局の住所変更手続き

などが主な手続きになります。引っ越しの前後を合わせると、住所変更に関する手続きだけでもこんなにあります。

・郵便局への住所変更手続き
・役所への転出届
・役所への転入届
・マイナンバーカードの住所変更手続き
・運転免許証の住所変更手続き
・クレジットカードの住所変更手続き
・学校や会社での住所変更手続き

そのほか必要に応じて、インターネット通販に登録している届け先の住所なども変更しましょう。

都道府県をまたぐ場合の住所変更の注意点

都道府県をまたいで引っ越しをする場合に役所で行う住所変更は、「転出届」と「転入届」です。2つの手続きを完了してはじめて住民票を移すことができます。

転出届

・(旧住所を管轄する)役所で手続き
・引っ越しの14日前~当日までに提出
・手続き完了後に「転出証明書」をもらう
・本人確認のできるものと印鑑を持参

転入届

・(新住所を管轄する)役所で手続き
・引っ越しの当日~14日以内に提出
・本人確認のできるものと印鑑、「転出証明書」を持参

遠方から上京する人へのアドバイス

近接する関東圏内からの上京ではなく、東北や九州など遠方から上京する人は、引っ越しの初期費用を具体的に算出してから引っ越しすることをオススメします。

家具家電は東京でそろえる

引っ越し業者の見積もり額は、荷物量や移動距離が増えるほどに増していくので、上京してから買いそろえるほうが安上がりになる場合も。特に離島から上京するようなケースでは、フェリーの費用も上乗せされるかもしれません。

東京都内には、中古品を取り扱うリサイクルショップが多数ありますので、家具や家電を買いそろえるのに困ることは少ないでしょう。あるいは、インターネット通販で購入した家具や家電の送り先を新住所のほうに設定するという手もあります。

いくつかの方法を比較検討して、なるべく初期費用をおさえるほうがよりよいな選択と言えるでしょう。

必要なら後から送ってもらう

同じように初期費用をおさえるという意味で、引っ越しの荷物は最低限にしたほうがよいでしょう。必要な時がきたら実家から送ってもらうという時間差の方法をとることで、最も費用のかさむ初期費用を分散させることができます。

晴れて東京都民!

東京のどの物件に住むのかを決めるまでには時間も費用もかかります。ただ、物件さえ決まってしまえば、住所変更などの手続きは、確認しながら着実にこなしていけば無事に終えることができるはずです。大事な手続きなどを忘れないようにしましょうね。


※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。